内容説明
動物のように動き回ることのできない植物。しかし、地球上に多種多様な植物が繁栄していることからわかるように、彼らは環境の変化にうまく対応し、進化してきたのです。植物たちは、まわりの環境をどのように感じとり、どのようなメカニズムをもって生きているのでしょうか。本書は、意外と知らない光合成や、生長や代謝にかかせない植物ホルモンのはたらきなど、植物の体の中で起こっている「生きる仕組み」を紹介します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GASHOW
11
人間の脳内にはストレスホルモンがあって、その物質がこのように作用して・・・。というくらい植物の体内の物質のことがわかっている。一般向けにやさしく書かれているようだが、専門性が高い。先月「植物は動物が自分の世話をしてくれていることがわかっている。誰だかは認識していないが。」というくらい解説していた本があったが、この本は植物のメカニズムを語っていてそれが人間には頭があるように見えることを教えてくれる。2016/09/26
猫
10
図書館本。動かない植物の生きざまをまとめた本。手に取った時は厚さにたじろいだけど、意外と読みやすかった。化学式や物質名の難解さはとにかく。動き回らない植物はその分体の中で様々な物質を巡らせて細胞を太らせ変化させエネルギーを作っている。最善のタイミングで目を出すことから始まり、その命を次につなぐ(種を作り飛ばす)まで、偶然とは思えないよく出来た仕組みを駆使して生きている。あぁ、植物も生き物なんだな、と思った。2019/10/27
えぬ
6
非常にわかりやすいが、物足りない人もいるかもしれない。高校の教科書レベルの話を丁寧に、わかりやすく説明されている。超える内容もところどころあるが大きく超えていないので、高校生の生物選択者には予習にも復習にも、またその少し上まで学ぼうと思う人にもいい本2018/01/22
アリョーシャ
5
高校生物レベルの光合成の話から始まるが、近年の研究である植物ホルモンの話題が全体の半分以上を占める。植物の発芽、成長、花成、結実、枯死まで、最新の研究成果を織り込みながら語り尽くされる。花を開くだけでも、そこには植物の工夫があるのだと思うと、目の前の植物が愛おしく思えてくる。2017/11/22
藤井宏
3
簡単にまとめ。葉っぱが緑色なのは、葉が光合成に主に使うのが、太陽光に含まれる赤色光と青色光で、三原色のうちの緑色光は葉をすり抜けたり反射して周囲に散乱するから。光合成とは、光のエネルギーをNADPHとATPという2つの化学エネルギーに変換し、それを使ってCO2を還元し、炭水化物を合成する反応。イチゴの赤い部分は果実でなく(花托)、本当の果実はたねのようなつぶつぶの部分。クロロフィルは、ヘムの鉄の代わりにMgがポルフィリンに結合した色素。紅葉はアントシアニンの生合成による。日よけ(抗酸化作用)の目的か。2021/10/07
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