内容説明
地球を覆う無数の雲。地球は雲の星です。雲の中では水や氷の粒が複雑に動き、日々の天気に大きな影響を与えています。身近な存在の雲ですが、雲の中には多くの謎が残されています。研究者たちは雲について理解しようと、手が届きそうで届かない雲を必死につかもうとしているのです。雲ができる仕組みから、ゲリラ豪雨などの災害をもたらす雲、雲と気候変動との関わりまで、雲を形づくる雲粒の研究者が雲の楽しみ方をあますことなく伝えます!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
127
空気の流れがぶつかって雲ができる。知りたいのは、その流れだ。地球の呼吸。ひとの呼吸からその健康状態がわかるように、大気の動きを見れば、局所的な天候から地球規模で起こっている気象現象まで、予測することができる。雲は、その窓だ。風をみるのは難しいが、雲なら目でみることができる。雪博士といわれた中谷宇吉郎は「雪は天から送られた手紙」といったそうだが、それに倣えば、雲は天に描かれた絵画だ。絵画も余白が大事だが、空の青いカンヴァスに描かれる白い雲は、余白どころか主役である。⇒2018/03/24
ココロココ
25
著者の読者に対する愛情が伝わってきた。 今後天気予報を見る時の見方が変わると感じた。 スコールは雨のことだと思っていたが、風のことだと分かり、新たな発見があった。2017/06/04
田氏
13
気象学の本としては格段に分かりやすい部類だと思う。イメージを伝えるべく、(パワポで描かれた)イラストを駆使し、言葉遣いも柔らかい。しかし、雲が好きすぎるあまり、これを伝えたい!じゃああれもこれも!と詰め込みすぎたのか情報量が多くなりすぎ、「分かりたい人&分かってる人にとっては」分かりやすい本になってしまった。そういった反省があったのか、以降の著書はだんだんと「見せ方」を工夫するようになる。後に出た既刊「雲を愛する技術」が内容・方向性を絞って洗練されていて、そちらを先に読んだあとで本書を読むとちょうどいい。2018/10/29
凛
13
雲の生成過程からそれらが起こす気象災害、最新の気象予測現場と今後の課題について。つまり気象学を一通り説明しきっている。冷気や水蒸気等をゆるキャラの絵で図説することでとても理解しやすい。が、大事な事もさらりと言ってどんどん次へ進むので複雑な構造の雲になるとこれなんだっけと前のページへ行ったり来たり。。簡単に読み進められるとは言えないけど、面白い。空に浮かぶ雲が今どんな状態なのか時々想像するようになってしまった。<うず中毒の人達は、ただひたすら渦を見て喜びます>。はーいそれ自分でーす!2015/02/11
小木ハム
8
著者は気象庁の研究員さん。気象学という複雑難解な内容をできるだけ分かり易く説明しようという優しさに溢れている本。パーセル君はじめ何処かで見たようなゆるキャラ達が難度を中和しており、この分野の本ではかなり読みやすいと思います。雪や虹、雷や竜巻などカバー範囲も広い。なぜ風が吹くの?雲はどこからやってくるの?空はなぜ青いの?といった素朴な疑問も解決。それにつけても挿絵カオス過ぎません。なぜ力士なんだ。笑2017/10/17
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