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内容説明
人を助けるためならば、教会との対立もいとわない師匠アグリッパの強い姿勢に心を打たれたヴァイヤーは医師として独り立ちをしていた。ある日、毒死した女性を検視していたところ水差しの底に「悪魔の印章」を発見する。これは悪魔の仕業なのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雲母
9
魔女が何故魔女と呼ばれたのか?ヨーハンは魔女を何故救おうとしたのか?具体的なお話しになってきます。宗教問題も絡んで複雑な体になってきました。魔女的な言動は病が元。薬を使って治そうとするヨーハンに人々は理解をしません。ただ一人、己を信じ師匠の教えを信じて奮闘する。この時代は並大抵なことではないことだろう想像します。2021/02/05
碧海いお
6
漫画ですが、ドキュメンタリー・歴史みたいな内容の漫画だと思っていたのですが、登場人物の医師ヨーハン・ヴァイヤーは16世紀のヨーロッパに存在したらしい。2022/07/02
さとみん
6
キリスト教に限らず宗教が精神的基盤となる人生がどんなものなのか、感覚的に理解できないままだ。そのせいか贖宥状にすがる気持ちが全く分からなくて困る。自分の犯した罪の重さに耐えかねて何かに救いを求めるという目的は分かるが、最終的に自分を赦せるのは自分しかいないと思っているから。反対に「魔女」の作られ方はよく分かる。己の中の不安や不満の捌け口として他者を貶める人の心の弱さ、その人の弱さを権威のために利用する教会。信仰を求める気持ちは否定しないが、個人的にはどうしても宗教団体というものを信用できないでいる。2020/11/22
ギンジ
5
借り読み。主人公ヨーハンの師匠、アグリッパの言葉に胸打たれる。「見えないから恐れる、知らないから怖い」病原菌に誹謗中傷。現代にとてもシンクロしていて、まさにその通り。ホントに、知ることってとても大切だ。しかし、厄介なのが「迫害に打ち勝つ信仰と叡智」。方向性によっては大惨事を生む。今、テレビから例のサリン事件のニュースが流れてきていて、その怖さを思い出す。2021/03/21
直人
3
アグリッパの死後,結婚をしたヨーハンが立ち向かうのは「悪魔の印章」。 果たしてそれが村人を殺したのか,それとも……? 現代で起きる事件が中世で起きるとこういう展開になるんだなあというのにしみじみ。 今では病気として片づけられることが,過去では悪霊の仕業ということになる訳だ。 その逆も然りではあると思うんだが。2022/03/10