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内容説明
勉強が楽しいはずない。特に子供が勉強しないのは「勉強は楽しい」という大人の偽善を見透かしているからである。まず教育者は誤魔化さずこれを認識すべきだ。でなければ子供が教師の演技を馬鹿馬鹿しく思い両者の信頼関係が損なわれる。僕は子供の頃あまりに美化された「勉強」に人生の大事な時間を捧げる必要があるか疑った。が、現在(正確には21歳から)は人は基本的に勉強すべきだと考える。そう至ったのは何故か? 人に勝つため、社会的な成功者になるためではない。ただ一点「個人的な願望」からそう考える理由を、本書で開陳する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
240
勉強が楽しく感じられる条件は「知りたい」が先にあり、そのために勉強する。この順番が大切。自ら考えることで勉強は始まる。記憶を正確に伝えることは機械ができ、もはや人間の記憶能力は求められていない。別の勉強が必要である。勉強は本来、大人がするものであり、多様な人がいることが社会の厚みになる。無知を悲観する必要はない。知らないことを自覚するだけで、ほとんど知ったも同然だと思えばいい。無知を恥じる必要はない。発想できることが大切である。人は勉強すればするほど謙虚になる。人類の慧眼に接することで自らの小ささを知る。2022/06/17
ろくせい@やまもとかねよし
224
「なんでやねん」とのツッコミで読了。それは「勉強が楽しいはすがない」とはじめた本書が「勉強が楽しい」と結ばれたため。誇張ぎみな論旨展開だが「勉強が楽しい」ための指摘には共感。勉強自体を目的にしない。自らの勉強を他の人と比較しない。そして、自らの勉強では、自ら問いを立てる。ただし、ここで表する「勉強」は、概ね研究や開発を志向するためを想定し、基礎知識の定着や基礎技術の習得のためではないとも感じた。その上で、あとがきに共感を感じた一文。「勉強するほど、人は謙虚になる」。知るほど、自分の無知を知るのでしょう。2021/04/19
ねこ
154
あの、「すべてがFになる」など書いた森博嗣の著書である。本人は否定しているけどこの人はやはり天才です。まず結論は「勉強は…した方がよい」なぜならば、勉強とは観察力、予測力、想像力を養うものである。そして、学びたかったら自分を先生とせよ。自分がどう考え、どうしたいのかを常に観察する別の自分があなたを指導する適任者だからであるからと。そして老人には個人研究がお勧めですよと。狙い目は誰も目を向けないような事をテーマにして徹底的に調べたり試したりしてみてはと。自分だけの楽しい勉強の種を見つけよ!という本でした。2024/08/24
ゼロ
129
勉強とは釘を打つ練習であると言い切るのは氏らしい。釘を打つことに楽しさを教えるのはやり方としてはありだが、しんどいと書かれている。もっと本音で喋っていけば良いのでは?というのが著者の提案ではないか。また勝つために勉強するとモチベーションがなくなると言われたことに腑に落ちた。競争に勝つことだけに終始していると、周りと比べることになり、敗者になる確率は高い。勝ち続ける人生というのが稀なのである。では、どうすれば 良いか?というのは、自分を先生として仰ぐことである。身近に先生がいることにより、冷静でいられる。2021/10/28
けんとまん1007
114
「勉強するほど謙虚になる」。最後の最後のこのフレーズがすべてだと思う。自分の知人や周囲を思い浮かべても、その通りだと思うので納得感が高い。2021/06/15
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