内容説明
1ドル87セント。クリスマスを翌日に控え、若妻デラが夫へのプレゼントに費やせるのは、たったそれだけだった。しかし、愛する夫にどうしても世界一の贈り物をしたい。デラは唯一の自慢である髪を売る決心をするが……(「賢者の贈り物」より)。
世界中でもっとも愛読されているこの一編をはじめ、「警官と讃美歌」「金のかかる恋人」「春の献立表」など、短編の名手オー・ヘンリーが、1900年代初頭のニューヨークに暮らす庶民の姿を独特のユーモアとペーソスを交えて描きだした短編16話を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅう
124
オー・ヘンリーは過去に『水車のある教会』を青空文庫で読んだことがあったが、まるっと読むのは初めて。本作は16編の短編集だが、どの作品も10p〜20pと分量は短い。だが読み応えは十分だ。最初の『警官と賛美歌』から惹き込まれた。人によってはオチが読めたと言われるかもしれないが、私は純粋にビックリした。表題作の『賢者の贈り物』はとても有名な作品らしいが私は知らなかった。そして良いエンディングだなと思った。途中中弛み気味の作品も見受けられたが、全体としては楽しく読めた。さすがのオー・ヘンリーである。2026/01/11
海猫
98
オー・ヘンリーの作品集が新訳で出ていたのを知り、読んでみた。どの話も短くてオチにどんでん返しがあるので、ショートショート的に読める。都市小説として情感と哀愁があり、各編じんわり沁み入る感覚があった。収録の16話のうち読んだことがあるものは4作あり、あらためて読んでも面白い。特に「自動車を待たせて」は好きな話なのでまた読めて良かった。ゴッホの絵をあしらったカバーが素敵。こういう雰囲気のある「夜のカフェテラス」で、一編一編読んでいけたら贅沢な気がする。第二集がもうすぐ刊行されるようなので、楽しみにしておこう。2021/02/12
鱒子
81
ずいぶん前に読んだOヘンリー短編集はどの出版社だったかよく覚えていませんが、ウィットに富んだ素敵なお話しばかりだったような記憶が。しかし、本書はシニカルな話ばかりです(個人的にはこっちの方が好み)。しかぁし、この本全ての短編の冒頭にはあらすじが付いているのです。オチの直前まで書いてあるのです。——それいる?短編だよ?という気持ちがムクムクとわいてしまいます。2021/01/18
坂城 弥生
50
表題作の賢者の贈り物は内容が有名なので、知っていたけど、作者は知らなかった。勝手に聖書の中の話だと思っていた。2020/12/07
シフォン
40
オー・ヘンリーは、賢者の贈り物、最後のひと葉は以外は初読み。この傑作は、表紙のゴッホの夜のカフェテラスが似合うニューヨークを舞台の16作。時代や国が異なるため、理解できない部分も多いが話のひっくり返し方がすごすぎる。賢者の贈り物は、とても美談な話だと思っていたのだが、これらの短編と並べると落ちだったのかと疑ってしまう。2020/12/30




