内容説明
「学校教育でたどり着かないから知らない」「マスコミや教師は今もGHQに支配されている」「歴史は雑学、動画で充分」「世界から尊敬を受ける日本」……インターネットの普及以降、断絶の様相を呈しつつある日本人の近現代史観。では、教科書では実際にどう教えているのか? 真に「誇りを持てる歴史観」とは何か? 陰謀論を卒業するためにこれだけは知っておきたい、歴史リテラシー入門125講。
「こはにわ歴史堂のブログ」連載書籍化、ついに完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すしな
13
014-22.歴史の先生がベストセラーの日本国紀をレビューするという内容です。そもそも日本国紀が売れた理由として、現行の歴史教育に疑問を持つ人が多かったということが挙げられるかと思いますが、歴史の先生がどいう思いで授業をしているのかというのがわかります。ただ、時系列や用語の定義はかなり厳密に指摘している反面、最終的な考察の部分では主観的に語られているとこも多いと言う印象でした。一つ上と言うのであれば、間違いの指摘だけでなく、歴史のスペクタクル的な部分で日本国記に一石を投じて欲しかったなと思いました。2022/02/22
駒場
10
幻冬社の編集も校正も仕事せず気絶していたでお馴染み『日本国紀』の事実誤認、一次資料不在を淡々と指摘する丁寧な仕事。特に下巻は、元の本が大正昭和の政府のプロパガンダを鵜呑みにしてそのまま書いている、wikiにしか見られない事実誤認、解散したはずのコミンテルンが暗躍する、効果の疑問視されるWGIPの偏執的な記述、とまともに正していたら発狂しそうな箇所が多いが、一つ一つ訂正解説している丁寧な仕事には頭が下がる。上巻同様、歴史「で」語るのではなく歴史「を」語ること、歴史教育の重要さを思い知る読書体験である2022/08/30
なーちゃま
6
今まで読んできた歴史に関する本の中で、最も知的好奇心をそそられた本。ネットに氾濫する誤った情報に基づくイデオロギーをしっかり否定してくれる。また、自分の歴史認識が「過去の古い歴史の情報が先生から生徒へと再生産されていっている」過程にいることが分かった。浮世博史先生が引用している書籍を参考に学び直し続けた。2021/01/31
Aby
3
近代~現代篇,読了.史料と資料によって元ネタ本の誤りと誤解を解説.前巻に引き続き,読み応えあり.百田氏は,コミンテルンが暗躍する世界がお好きなご様子.◆「多くの歴史研究者たちは,日々,黙々と,学を曲げず,世に阿ることなく,史料と資料の検証を積み重ね,『本来それはいかにあったのか』を求めています」(pp.480-481)◆文献リスト完備2022/02/21
しゅー
3
★★★ 『日本国紀』のように歴史「で」語るのではなく、歴史「を」語ろう。ネットの言説を転用するのではなく、原典にあたり出典を明らかにした上で引用する。用語の意味をおろそかにしない。語感のイメージ(例えば「単独講和」)だけで語らず、定義をしっかり確認する。通史を書く上では10年、20年をひとくくりで論じがちだが、出来事の起きた日付をしっかり確認し、前後関係(従ってそこから導かれる因果関係)を誤らない。そもそも、歴史は単独の力(例えば「柴五郎が▪▪▪」)だけで動くものではない。複数の力が合わさって動くものだ。2020/10/26
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