内容説明
伽藍の修理・造営に情熱を注ぐ男の棟梁人生。ひとりの男が、己れの仕事に渾身の力を傾けて挑み成し遂げていく姿を描く! ――強固な信念に生きる、一人の日本人の生き方。宮大工として、古代工人の技能と魂を今に受け継ぎ、伽藍の修理・造営に渾身の力を傾ける、名工・西岡常一棟梁。法隆寺の「昭和の大修理」に携わり、今、薬師寺の白鳳復元に命を注ぐ! その稀有な棟梁人生を描いて、日本の心と伝統を見つめなおす、話題のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともとも
33
天災、時代の為政者の圧力にも負けずに、宮大工一族の西岡家、 お寺の館主様などの労苦と努力があったからこそと思うと、 その歴史と伝統の素晴らしさ、奥深さ、美しさを感じることが出来る。 その有難味を改めて感じながらも、頭が下がる思いで一杯になってしまいました。 日本の歴史を感じながらも、歴史や伝統を受け継ぐ大変さと大切さ、 人間の熱さ、強さ、美しさが、生きていく希望と勇気を与えていく感動の1冊で良かったです。 2015/08/31
金吾
24
西岡さんの話を読みますと日本伝統の職人たちのすごさがわかります。また廃仏毀釈の話や和釘の話は大変興味深かったです。2023/02/15
rinrinkimkim
2
西岡師の棟梁としての伝記ですね。もう感動で何度も泣いちゃいました。薬師寺・法隆寺、法輪寺の除幕式のシーンでハッピを着た棟梁の掛け声で・・・なんてくだりはもう滂沱。この本は絶対手元に置いて何度も読み返したい1冊であります。2014/12/06
よねちゃん
0
宮大工の西岡棟梁の、厳しい修業時代が、面白かった。魂のこもった仕事というのは、こういうものか!凄い!と感じた。自分も、鬼と呼ばれるほどの努力をしたいと思った。2014/02/16