講談社文庫<br> 空き家課まぼろし譚

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講談社文庫
空き家課まぼろし譚

  • 著者名:ほしおさなえ【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 講談社(2020/11発売)
  • 光るあじさい!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/15)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062933407

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内容説明

空き家に残された写真と少女の不思議な能力が消えかけている時間と幸せな記憶を呼び覚ます! 古い写真に秘められた記憶をめぐる物語――かつて貿易港として栄えた水上都市「海市(かいし)」。街の景観を守るために作られた海市協会には、古い空き家を保存・管理し新しい住人を探し出す「空き家課」という部署があった。ここで働く間宮明(まみや・あきら)はある日、上司の娘・5年生の三上汀(みかみ・みぎわ)とともに、空き家を訪れる。その汀は、場所に刻まれた思い出を蘇らせる、不思議な力を持っていた。そのころ、薔薇屋敷の調査へ、湾岸地区再開発を狙う大企業の妨害が。汀は明を強引に説得し、その理由を探ろうとするのだが……。切ないノスタルジック・ファンタジー。建物に残された<写真>が呼び起こすのは、忘れてはならない大切なもの……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

196
空き家を再生、写真の良さを改めて知る優しさいっぱいなファンタジックな素晴らしい作品でした。汀は小学校5年にしては、大人びてしっかりすぎだろ!と、年齢設定にツッコみたくなりつつも、なんだかんだで物語に引きこまれ、あっという間の読了でした。空き家課という仕事があるならば、この街で、そして空き家課に転職して働きたくなりますね。建物、景色、街、人そして写真、すべてに優しさと温かさに包まれた物語に読み終わったあとは、笑顔になりました。2018/07/06

KAZOO

114
最近、ほしおさんの本をさかのぼって読んでいます。この本も人のおもいでなどをうまく題材にして話をつむぎあげてくれます。架空の日本海に面した都市での出来事を連作短篇4編にまとめてくれました。ちょっとした事件らしきものがありますがほのぼのとした感じを与えてくれました。ミステリー翻訳家の小鷹信光さんの娘さんということを初めて知りました。ご主人は東浩紀さんですね2018/11/02

SJW

110
日本海側にあるベニスのような水上都市の海市(かいし)にある海市協会「空き家課」に勤める気弱な青年 間宮明が主人公のミステリーとファンタジーの連作短編集。明の上司の娘でしっかり者の小学生6年生の 汀(みぎわ)とのコンビは笑ってしまう。登場する物件はバラ屋敷、黒ダイヤ屋敷、ミッション系女子校などで、そこに隠されたミステリーを汀が中心になって解決していく。2021/07/13

mocha

107
架空の地方都市で、趣のある景観の保護再生のため空き家の再利用をサポートする「空き家課」。最年少スタッフの明と、課長の娘で小学生の汀が主人公。汀は撮影された場所で写真に触れると、その写真が撮られた数分間を再生できるという特殊能力を持っている。人はなぜ写真を撮るのだろう。撮ったって何も残せないのに。亡くなった母の写真を持たない汀と、災害で何もかもなくした明の言葉に考えさせられる。ファンタジックであたたかな物語。2016/08/30

ポップノア♪@読書超絶停滞中

104
日本海側にある架空の水の都·海市(かいし)を舞台にした4編のファンタジー小説。空き家と入居希望者を結ぶ空き家課に勤める社会人2年目の間宮明の視点で進み、彼の上司の娘でしっかり者の小学5年生·三上汀(みぎわ)となぜか共に行動することになります。しかも彼女には写真に触れるとその当時の景色が見えるという特殊能力が···。私の想像力不足ゆえイメージし辛い箇所もありましたが、海市の街並は美しく、各章のラストは納得の展開でした。「活版印刷三日月堂」と比べると酷ですが、ほしおさんらしいほんわかとした時間を過ごせました。2019/03/10

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