内容説明
公職追放処分となったマルコは心機一転、フィレンツェへと旅に出る。しかしメディチ家が善政を敷いたかつての「花の都」は、いまや皇帝カルロスを後ろ盾にしたメディチ家の庶流アレッサンドロの独裁する傀儡国家へと堕していた。マルコはカルロスの間諜だった恋人オリンピアと再会を果たしたが、二人はメディチ家の泥沼の内部抗争に深く巻き込まれていくのだった。『銀色のフィレンツェ』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
206
昨日の一巻に続いて本日は第二巻、フィレンツェです。本巻は、権謀術数の渦巻く、かつての「花の都」が舞台でした。いつか未踏のフィレンツェを訪れてみたい。続いて、直ぐ三巻ローマを読みたいですが、年内はギリギリかも知れません。トータルの感想は、全四巻読了後に。 https://www.shinchosha.co.jp/book/118122/2020/12/11
優希
79
面白かったです。公職追放処分となったマルコが見たフィレンツェは「花の都」ではなくメディチ家の独裁国家になっていました。かつての色彩の失せた街ほど恐ろしいものはないと思わされます。メディチ家の内部攪乱に巻き込まれていくマルコ。泥沼の歴史劇が詰まっている物語だと感じました。2020/11/17
パトラッシュ
70
マルコは第1巻のトルコに続き第2巻ではフィレンツェを旅し、共和国ヴェネツィアとは全く異なる専制君主国における政治家たちの動向を目撃する。絶対君主の機嫌に生殺与奪が左右される宮廷で陰謀が発生するドラマの渦中に、マルコと愛人オリンピアは思わぬ形で関わっていく。しかし本編の実質的な主役は老練な政治家ヴェットーリであり、さりげない雑談やマキアヴェッリを巡るマルコとの対話を通じてロレンツィーノに大公暗殺を決意させていくプロセスは見事だ。オリンピアがスペインの間諜なのも承知していた彼こそ、黒幕と呼ぶにふさわしい男か。2020/12/10
信兵衛
37
老練な政治家でもあるフランチェスコ・ヴェットーリが、マルコ相手に披露する政治体制論が興味深くかつ面白く、一聴の価値あり、です。2020/12/02
読特
30
小国ながら自治権を持つ国から大国に支配され自治能力を失った国を見る。暴君が支配し司法さえまともに行われない。大国皇帝の囁きで不当な極刑が止められたからといってよいわけではない。現代では、集団的自衛権、特定機密、IR法が成立と独立が名ばかりの国もある。森・加計・桜が仮にかの国の意向により司法判断が変わってよいわけがない。「権力が集中している場合にのみ陰謀が起こる」。検事のかけ麻雀による失脚は形を変えた”陰謀”。本当の民主主義の国の人は、仮面民主の国に来て何を思うだろう。そんなことを考えながら読んでみた。2020/12/30




