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内容説明
仏教の開祖・釈迦の生涯を,人間愛を唱えた武者小路実篤(1885─1976)が伝記小説にまとめた.人を超えた人への尊崇の思いと共に,一言一句に同じ人間としての釈迦への篤い共感が,全篇に溢れる.真摯さと共にユーモアも感じさせる名文から,人として記憶に刻んでおきたい人類の至宝の道程が分かり易く丁寧に語られる.(解説=石井公成)
目次
序
一 釈迦族の生んだ最大人物
二 釈迦の先祖の話
三 新しい国の建設
四 浄飯王と摩耶夫人
五 誕生
六 阿斯陀仙人の予言
七 摩耶夫人の死
八 不思議の子
九 最も美しい特色
一〇 虫の死を憐れむ
一一 耶輸陀羅姫
一二 結婚
一三 太子の煩悶
一四 出家の願
一五 太子と耶輸陀羅妃の会話
一六 太子、老人に出逢う
一七 羅 羅の誕生
一八 太子、出家の意志を父王に語る
一九 王様の嘆
二〇 太子の出家
二一 七日間の森林中の静坐と始めての乞食
二二 跋伽婆仙人を訪う
二三 王舎城にて頻毘娑羅に逢う
二四 阿羅邏迦羅摩の弟子になる
二五 父浄飯王よりの使
二六 阿羅邏迦羅摩の下を去る
二七 尼連禅河の辺での修行
二八 苦行
二九 苦行をやめる
三〇 仏陀となる
三一 仏陀の自覚
三二 五人の弟子
三三 耶舎及び六十一人の弟子
三四 三十人の男
三五 迦葉の三人兄弟の改宗
三六 再び頻毘娑羅王に逢う
三七 王、竹林精舎を造立す
三八 舎利弗と目 連の二大弟子加わる
三九 人々、仏陀の為に出家する者多きを非難す
四〇 長爪梵志との問答
四一 大迦葉来たる
四二 名医耆婆の願
四三 夜中須達長者、仏陀に逢う
四四 須達長者、祇園精舎を建立
四五 波斯匿王、仏陀を訪う
四六 浄飯王、仏陀に使を送る
四七 優陀夷、仏陀に逢う
四八 仏陀、迦毘羅城に帰る
四九 耶輸陀羅妃
五〇 仏陀と耶輸陀羅妃の対面
五一 仏陀、父王に説法す
五二 王の心配と諸王子の出家
五三 優婆離の出家と諸王子
五四 残れる人達
五五 跋提の楽しみ
五六 浄飯王の死
五七 摩訶波闍波提等五百人の女の出家
五八 若き僧の質問
五九 婆羅門種の二人の弟子
六〇 仏弟子同志の争
六一 三人の出家王子の美しき生活
六二 須提那の破戒
六三 達尼迦の破戒
六四 優陀延王と賓頭盧
六五 羅 羅と毒蛇
六六 羅 羅なぐられる
六七 毘舎 の布施
六八 玉耶の改心 附けたり婦道
六九 仏陀と調馬師
七〇 糞尿をあびた尼提の出家
七一 大愚槃特の悟
七二 阿那律、肉眼を失って天眼を得る
七三 聞二百億の琴の譬
七四 阿難と若き旃陀利の女
七五 鬼子母の改心
七六 迦留陀夷よく叱られる
七七 迦留陀夷、偸蘭難陀比丘尼をなぐる
七八 迦留陀夷の死
七九 優波先那の美しき死
八〇 悪い牛乳と善き牛乳
八一 舎利弗
八二 舎利弗訴えらる
八三 蓮華色女、目 連を誘惑せんとす
八四 鴦崛摩羅、百人の人を殺さんとす
八五 大迦葉の修道
八六 受けとられぬ罵詈
八七 羅 羅、遂に悟る
八八 富楼那の決心
八九 その後の耶輸陀羅
九〇 阿難、侍者となる
九一 提婆達多
九二 提婆、仏陀を殺さんとす
九三 提婆、阿闍世太子に父王を弑する事をすすむ
九四 獄中の頻毘娑羅王
九五 提婆、仏陀を僧団から退けんとす
九六 提婆、仏陀の勢力を奪わんとす
九七 阿闍世王、仏陀に懺悔す 提婆の滅亡
九八 琉璃太子、王位を僭し釈迦族を恨む
九九 琉璃王、釈迦族を亡ぼす
一〇〇 仏教の隆盛を憎むもの、大目連を殺す
一〇一 舎利弗、涅槃に入るために仏陀に別をつげる
一〇二 舎利弗の死
一〇三 仏陀、戦争を未然にふせぎ、比丘に不退法を説く
一〇四 仏陀、涅槃の近きを知っていろいろ説法される
一〇五 越祗国から毘舎離国に入る
一〇六 菴婆婆利と離車族
一〇七 仏陀疾む
一〇八 淳陀と旃檀茸
一〇九 仏陀、涅槃の地へと苦しい旅をつづける
一一〇 力士達、仏陀に詣ず
一一一 最後の弟子
一一二 仏陀、阿難を慰む
一一三 仏陀、後のことを心配し給う
一一四 羅 羅来たる
一一五 最後の説法
一一六 仏陀、涅槃に入り給う
一一七 最後に
後書
解説(石井公成)
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