内容説明
本格推理ファンならずとも魅了する叙述トリックの名手の一品を復刊!
新潟県・奥只見温泉郷の大湯ホテルは。スキーと温泉を楽しむ客で賑わっていた。そこに、運命の糸にみちびかれたような邂逅があった。出版社に勤める牛久保夫婦と千明多美子、画家の沼田秀堂と彼の愛人の夫・佐倉恒之助、鯰江彦夫と柏原一江という人たちの出会いであった。そして、事件が起きた。スキーバスが川に転落し、五人の死者が出たが、多美子は銃殺されていたのだ。長篇本格推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じーつー
16
読み始めの感想は「なんかめっちゃ説明口調だし微妙かも……」 でも物語が進んでいくにつれてどんどん惹かれていった。 狙ったように「騙してやるぞ」と言われているような構成は、それだけでわくわくする。 ちょっと燃焼不良に感じなくはない面もあるけれど、総括して見ると面白かった。 とりあえず一会社員であるはずの主人公は有能。 主人公を取り巻く人間関係はせっかく面白い設定なんだから、もう少しそこのフォーカスがあればもっと面白かったんじゃないかなとは思ってしまう。2020/10/12
Ayah Book
14
冬の温泉ホテルを舞台にした昭和ミステリ。昭和らしく乱れた男女関係のドロドロ、そして強引な展開が少々気にはなるが、ストーリーもトリックもとても面白かった。今まで読んだ中町信さんの本はどれもよい。元のタイトルは『奥只見温泉郷殺人事件』らしいが、まさしく二時間ドラマにぴったりの内容だ。濃い顔の昭和の俳優さんで見てみたい。2021/07/19
はんく
2
中町は一貫して狭義の純粋本格ミステリーを書き続けてきた作家で特徴としては意外な犯人や叙述に工夫を凝らし細かいところまで目配りの行き届いたプロットに定評があり文章的には点線や棒線の多用と手記を好んで使う点だろう。あくまで個人的な印象としては本格ミステリー作家あるあるだが兼業だった初期作品に傑作が多く作家に専念し作品数が増えた中期は通俗味が増し本格派として脚光を浴びた晩年にまた純粋本格に回帰した作家。一部の作品が「○○の殺意」という無味乾燥的なタイトルに統一されたせいで「あの話は何の殺意だっけ」となりがち。2024/12/21
にやり2世
2
警察の言うことを全然聞かずに事件を追う主人公にイラつかない小説って少ないかも。2022/05/09
らん丸
2
★★★☆☆ 時代背景はずいぶんと古いが十分楽しめるミステリーです。最後の犯人どんでん返しなんて、中々のもの。 ただ・・・やっぱりタイトルがなぁ。2022/02/04
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