現代プラグマティズム叢書<br> プラグマティズムの歩き方 上 - 21世紀のためのアメリカ哲学案内

個数:1
紙書籍版価格
¥4,180
  • 電子書籍

現代プラグマティズム叢書
プラグマティズムの歩き方 上 - 21世紀のためのアメリカ哲学案内

  • ISBN:9784326199785

ファイル: /

内容説明

現代プラグマティズム叢書第一弾! ニュープラグマティズムの旗手による、概説書決定版。さまざまな思想が入り乱れる豊穣な世界を、パース、ルイス、クワイン、セラーズの流れと、ジェイムズ、デューイ、ローティの流れ、の2つに分け、伝統的なアメリカのプラグマティズムと20世紀の英米哲学との関係を明らかにする。

目次

日本語版に寄せて
訳者はしがき
序言
謝辞
文献参照方針
凡例

序論 アメリカン・プラグマティズムの軌跡

第一部 プラグマティズムの創始者たち

第一章 黎明期のアメリカ思想におけるプラグマティズム的な主題
 1―1 序論――経験論と観念論
 1―2 ピューリタニズム
 1―3 超越主義

第二章 チョンシー・ライト(Chauncey Wright)(一八三〇~一八七五)
 2―1 序論
 2―2 イングランドとスコットランドの影響
 2―3 科学、形而上学、宗教
 2―4 プラグマティズム、実証主義、検証主義

第三章 チャールズ・サンダース・パース(Charles Sanders Peirce)(一八三九~一九一四)
 3―1 序論
 3―2 影響
 3―3 プラグマティズムの格率
 3―4 探究――信念の固定化
 3―5 取り消し不可能性としての真理
 3―6 経験と実在
 3―7 数学、形而上学、宗教、道徳
 3―8 アブダクション、演繹、帰納
 3―9 統制的想定

第四章 ウィリアム・ジェイムズ(William James)(一八四二~一九一〇)
 4―1 序論
 4―2 心理学と根本的経験論
 4―3 プラグマティズムの格率と有用性としての真理
 4―4 信じる意志
 4―5 経験の幅広さ
 4―6 倫理学

第五章 この時代の旅の仲間たち
 5―1 オリヴァー・ウェンデル・ホームズ(Oliver Wendell Holmes)(一八四一~一九三五)――法と経験
 5―2 ジョサイア・ロイス(Josiah Royce)(一八五五~一九一六)――ハーヴァードの観念論vs.ハーヴァード・プラグマティズム
 5―3 F・C・S・シラー(Ferdinand Canning Scott Schiller)(一八六四~一九三七)の極端な見解

第二部 中期プラグマティズム

第六章 初期アメリカン・プラグマティズムの受容
 6―1 序論
 6―2 イギリス戦線
 6―3 本土戦線

第七章 ジョン・デューイ(John Dewey)(一八五九~一九五二)
 7―1 序論
 7―2 デューイ、ジェイムズ、パース
 7―3 探究の理論
 7―4 デューイの形而上学
 7―5 真理、そして確実性の追求
 7―6 倫理学と探究
 7―7 民主主義と政治哲学

第八章 この時代の旅の仲間たち
 8―1 ジョージ・ハーバート・ミード(George Herbert Mead)(一八六三~一九三一)とシカゴ学派
 8―2 ジョージ・サンタヤナ(George Santayana)(一八六三~一九五二)と実在論者
 8―3 ニューヨークの自然主義者と古典期の最終盤におけるプラグマティズムの地位

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

odmy

2
プラグマティズムという思想がアメリカでどのように生まれたか、そして他の思想とどう関係しているかを整理した本。抽象的な話題だけれど、それぞれの思想家のこだわりや癖が強調されていて、伝記本のように読むこともできる。著者の考えだと結局、プラグマティズム創始者のパースの思想が最も優れていて、その後の人たちはパースを少しずつ誤解しながら独自の視点を付け加えたり付け加えなかったり、という感じみたい。個人的には、プラグマティズムを倫理学に応用したデューイの議論に関心がある。2024/11/28

ひつまぶし

2
デューイを中心とした第二部以外は流し読み。しかし、パース、ジェイムズ、デューイで言っていることがバラバラだし、相互の評価もかみあったりかみあわなかったり。結局プラグマティズムをプラグマティズムと呼ばしめているものはなんなのか。とりあえず、プラグマティズムという思想を用いて行ったことがそれぞれ異なる。それらを行うためにプラグマティズムがあったはずだが、その成果は完成度の高いプラグマティズムの成果と言えるのか。プラグマティズムとは立場なのだとすれば、その洗練の方向はさまざまだし、常に不十分なものになりそうだ。2024/05/09

代拿邁人☆

1
マイナーな人物や時代の思想史的背景まで含めて網羅的な入門書になっており、全体をつかむという意味では日本語で読める中で1番良さそう。どうしても一人一人の記述は概説的なものとなってしまうので、パースやジェイムズの宇宙論等の深堀できそうな点もあまり触れられていない。ありがちな先入見を払拭しつつ、プラグマティズムの特徴として経験概念の拡張という共通点を取り出しているのは分かりやすく大変勉強になった。2024/06/26

inu

0
上巻はパース、ジェイムズ、デューイを中心にしたプラグマティズムの源流が扱われている。中でも本書の主役はパース。本書はローティのプラグマティズム史観への批判というのが明確で、パースを参照点として、ジェイムズ、デューイによりいかにプラグマティズムが逸脱(発展)していったのかが描かれている。ローティからプラグマティズムを知った私にとって、パースは目立たない人だったので、本書の観点は新鮮で興味深い。下巻へ続く。2021/08/13

Dwight

0
読み終わりました。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/14600781
  • ご注意事項

最近チェックした商品