講談社ラノベ文庫<br> それでも、好きだと言えない

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講談社ラノベ文庫
それでも、好きだと言えない

  • ISBN:9784065211786

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内容説明

夏の終わり。人付き合いが苦手な僕の前に現れたのは、記憶喪失の幽霊、レイナだった。レイナに取り憑かれた僕は、彼女を成仏させるため、記憶を取り戻す手助けをすることになった。
 けれど、天真爛漫でお節介なレイナの存在は、僕の日常を大きく変えていき、そして僕の心さえも奪ってしまった。だけどこの気持ちは絶対に伝えることはできない。レイナの死の真相と彼女の後悔を知ってしまったから……。
 後悔と一途さと失われた記憶が紡ぐ、“7つ”の好きだと言えない理由。大切だからこそ、伝えられない想いがある。ほろ苦くて、ちょっぴり泣ける青春ラブストーリー。
 ――それでも、好きだと言えない。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

35
夏の終わりに事故に遭いかけた有馬悠人を救ってくれた記憶喪失の幽霊の少女・レイナ。彼女に取り憑かれた悠人が、成仏させるために記憶を取り戻す手助けをする青春小説。人付き合いが苦手な悠人が手がかりを探す過程で得た憧れの白浜美波との繋がり。レイナに支えられながら少しずつ自分を出せるようなって、周囲との関わりも変わってゆく悠人。意外なところから明らかになった過去でしたけど、レイナのために奔走する悠人の言葉にできない、彼女と積み重ねてきた想いが切なくて、残してくれた大切なものを胸に生きる悠人の姿が印象的な物語でした。2020/09/30

Peter Rabbit@ポプちゃん大好きです

25
《あらすじ・感想》人付き合いが苦手な僕。ある日交通事故で轢かれそうになるところに記憶喪失の幽霊が現れる。そして僕は彼女を成仏させるために記憶を取り戻す手伝いをする。でもレイナは僕のことも心も奪っていく。でも絶対に好きだと言ってはいけない。それには7つの理由があった。ほろ苦い青春物語。 読み終わったあと色々考えさせられる。あとがきにこの作品のヒントが書かれていて、もう一度読み返してもいいかもしれない。2022/06/21

ツバサ

21
周りと距離を置き自分の殻に籠もっていた有馬悠人が記憶喪失の幽霊・レイナに取り憑かれることによって、自分が知らない意見を知ったり、自分の考えを押さえ込むことをやめたりと成長していく。レイナがなぜ幽霊になったのか、なぜ成仏出来ないのか、については切ない事情があり、悠人とレイナが苦しみながらも幸せを手繰り寄せようとすることに胸を打たれました。印象に残る作品です。2020/10/02

のれん

18
恋愛というか恋を主題にしたドラマ感。 自尊心の殻に閉じこもり諦観する主人公を変えるのは、恋をしていた一人の女性。 彼女と少年の関係は複雑。というかヒロイン側の人間関係はドラマ系のそれで、とてもじゃないが少年がどれだけ背伸びしたって恋をするには難しい。 作者によると好きだと言えない理由が7つ隠れているという。諦観、横恋慕、自責、応援……この関係の他面性は読む人によって変えるかも知れない。 学生同士の陰険さをテンプレ化した行為が長引いたのが少々嫌だったが新鮮なラノベで良かった。2020/10/22

真白優樹

17
人付き合いが苦手で自分の殻に閉じこもっていた少年が、記憶喪失の幽霊である少女に出会い、始まる物語。―――大切な言葉を伝えれど、その言葉はすり抜けれど。届けたい言葉がある。 幽霊の少女が成仏できない理由がある。彼女を好きだと言えない七つの理由がある。切ないにも程がある真実が次々と明かされる中、少女に背を押された少年が変わる為の一歩を歩き出し、幸せになる為に必死に足掻く物語であり、切なさと苦しさ、そして愛しさ溢れる、ビターなエンドだけれど確かに心に残るものがある物語である。 うん、とても面白かった。2020/10/03

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