内容説明
特別高等警察の若名は、メカパイロットの守川とともに日本合衆国を根本から揺るがす戦いに巻き込まれていく……メカバトル満載の歴史改変SFシリーズ、三部作完結篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
20
下巻は一転してメカ戦がメイン。まあメカが出なければこの作品じゃないので、ある意味王道の展開。主人公補正かかりまくりの様子に唖然とし、前半はなんだったんだというぐらいのスピード感に頭が追い付かない。途中から嫌な予感がしはじめ、案の定風呂敷を広げ過ぎてたたむ気がなくなったかのような唐突なエンディング。まあいくらでも話を広げられるような世界観ではあるので、このあたりで終わっておくのが後腐れなくていいのかも。2022/10/17
fukumasagami
18
メカと呼ばれる巨大ロボット兵器が格闘する世界ですが、空軍が出てこないのはなぜなのか?航空機はもちろん飛行型ドローンもあるのだが。市街戦が冗長に感じてしまった。現代日本の迷走低迷ぶりをかんがみれば、こんな世界もさもありなん。2021/01/14
活字スキー
17
【自分は正義の戦士ではなかった。高い城の上で権力維持に汲々とする老人たちのために働く殺し屋でしかなかった】日本合衆国で吹き上がった革命の炎。首謀者ブラディマリーを追う励子とビショップ。新たな仲間を得る一方でかつての仲間は敵となり、激しいメカバトルが次から次へと繰り広げられる。なんだかんだで今回も沢山人が死に、気持ち晴れ晴れとはいかない苦いクロージング。【だから、そんな老人たちを殺すと誓った】 2020/11/16
Masa
14
読了。三部作の三作目。登場人物だけ見るといままでの総まとめみたいな物語でした。中原さんの訳で相変わらず読みやすい。物語も適度な起伏があって面白かったのですが、なーんか、「え、これが三作目かぁ」という感じで読み終わりました。なんか端切れが悪いというか。言いたいことというか、目指した余韻みたいなところは十分に感じられるのですが、期待していたのとはちょっと違ったなぁ、と。三作全部読んで良かった、というところで幕とじ。2020/09/29
もち
11
「あいもかわらずやな。おかしな名前におかしな理由で殺しあいしよる」◆反乱隊による武装蜂起が発生した。励子とビショップの前に立ちはだかる、三人のエースパイロットとカスタムされた専用機。血塗れの革命の最後に邂逅する、ブラディマリーの正体は――■まさにボスラッシュ。ゲームのようなスピード感と興奮に満ちた展開だ。強力無比な追加兵装を策謀で打ち砕く爽快感。推理小説のような鮮やかさのラストシーン。至ってハードで、至って真面目な、メカSFの金字塔。2020/10/22