人工知能と経済

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人工知能と経済

  • 著者名:山本勲
  • 価格 ¥5,500(本体¥5,000)
  • 勁草書房(2020/10発売)
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  • ISBN:9784326504626

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内容説明

経済学の多様なフィールド(マクロ経済、労働、教育、金融、交通、生産性、物価、再配分、歴史)を取り上げ、過去から最新の技術進歩のエピソードや研究動向を整理し、さまざまな知見をもとに今後の技術進歩の社会経済に与える影響や留意点、政策含意を検討する。現在の経済学研究の到達点を示す「学術書」。

目次

序章 本書の問題意識と概要 [山本 勲]

第1章 マクロ経済──成長・生産性・雇用・格差 [北尾早霧・山本 勲]
 I 技術進歩のマクロ的影響
 II 賃金格差の拡大とスキルプレミアムモデル
 III 雇用の二極化の進展とタスクモデル
 IV 技術進歩・マクロ経済成長とタスクモデル
 参考文献

第2章 労働──技術失業の可能性 [山本 勲]
 I AI技術失業の懸念
 II AI技術失業説の留意点
 III 日本の労働市場の特性とAIによる影響の大きさ
 IV 超高齢社会におけるAIの利活用
 参考文献

第3章 教育──資源と成果の変容 [井上 敦・田中隆一]
 I 教育分野における人工知能への期待と課題
 II 教育ICTの導入と利用の現状
 III 新技術が教育成果に与える影響に関する理論モデル
 IV 人工知能導入による教育資源の効果の変化
 V 人工知能の普及とこれからの教育像
 参考文献

第4章 金融──金融ビジネスとその変容 [小倉義明]
 I フィンテックの勃興
 II フィンテック(FinTech)の概要
 III 機械学習とフィンテック
 IV フィンテックの経済厚生への影響:これまでの経済学的議論
 V クラウドレンディングの挑戦
 VI フィンテックの功罪と今後
 参考文献

第5章 交通──自動運転技術の社会的ジレンマ [森田玉雪・馬奈木俊介]
 I 身近となる人工知能:自動運転
 II 自動運転の歴史
 III 先行研究
 IV 消費者の道徳観の分析
 V 継続的な議論の必要性
 参考文献

第6章 生産性──イノベーション戦略の重要性 [元橋一之]
 I 汎用的技術としてのIT
 II ビッグデータ・AI・IoTの補完的関係
 III 日本のモノづくり企業におけるビッグデータ活用の実態
 IV ビッグデータ・AI・IoT時代のイノベーションモデル
 V AI/IoTの進展と日本のイノベーションシステム
 参考文献

第7章 物価──経済変動メカニズムの変容 [笛木琢治・前橋昂平]
 I はじめに
 II 先行研究の紹介:2つの流れ
 III AIやロボット化が物価変動に及ぼす影響:実証的な考察
 IV AIやロボット化が物価変動に及ぼす影響:理論的な考察
 V 結論
 参考文献

第8章 再分配──ベーシックインカムの必要性 [井上智洋]
 I AI時代におけるベーシックインカム
 II ベーシックインカムとは何か?
 III ベーシックインカムと他の所得保障制度との関係
 IV ベーシックインカムの歴史と現状
 V AIが雇用に及ぼす影響
 VI ベーシックインカムは不可欠な制度となる
 参考文献

第9章 歴史──「大自動化問題」論争の教訓 [若田部昌澄]
 I はじめに:「今回は違う」のか
 II 「大自動化問題」論争
 III おわりに:何を学ぶのか
 参照文献

事項索引
執筆者一覧