内容説明
時は平安。天皇の血筋を引き、容姿端麗、歌の名手でもある在原業平は、今日も昼間から女房を口説いていた。ところが、あと少しというところで、絶世の美女にして最高の女性歌人である小野小町から、お呼びがかかってしまう。お互いに認め合う小町からの頼みとあらば、断るわけにはいかない。小町の依頼は「この恋文を書いた男を探してほしい」というもの。そして、手紙の中には逆さになったわすれな草。涼しげな表情の小町に、業平はなにか訳ありだとにらむが…。当代きっての美男美女が織りなす、平安王朝謎解き絵巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
16
『平安・陰陽うた恋ひ小町 言霊の陰陽師』も小野小町と在原業平のコンビだったから、こちらはそれの業平主人公かと思ったら関係は無いのかな。真相にはびっくりしたけど、三日間がきれいで。あと惟喬親王がかわいい。2021/11/19
にゃうぴょん
8
面白かったです。歌の名手業平が小野小町の依頼で後宮の謎解きをするお話です。業平と弁内侍の恋にうるっときました。惟喬親王が可愛いくて業平とのやり取りにほのぼのしました。2021/02/12
ときわ
8
つい先日篠綾子さんの小町と業平が出てくる本を読んだばかりなので、混ざっちゃわないか心配したがかなり違うので大丈夫だ。え?小町ってそういう人だったの!その女房は実は!?とびっくりしつつ、それを受け入れればなかなかいい話だった。歌の説明が度々入るのがややうるさいような、でも説明してくれることでよく分かるので良しとしよう。今まで私が抱いていた業平像とそれほど食い違いがないので、彼の行動に共感できた。素敵なラストだった。この題名には続編を出す含みを持たせているのか。本が売れるかどうかだろうなあ。2020/10/08
あずとも
7
在原業平が小野小町から依頼され内裏の謎を読み解くお話。知人の陰陽師が良いキャラしてる。そして何より業平を慕っている惟喬親王が可愛かった。2020/09/13
ゆず湯
6
宝島社から出た小町と業平のお話と同じ世界観ではなさそう…?。こちらは業平視点のお話。小町のミステリアスな雰囲気が好きだ。最後は少し切なく余韻のある終わり方。これはこれで素敵。2020/09/16