講談社現代新書<br> アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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講談社現代新書
アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

  • 著者名:吉田徹【著】
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  • 特価 ¥499(本体¥454)
  • 講談社(2020/09発売)
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  • ISBN:9784065209240

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内容説明

移民への憎悪、個人化するテロリズム、伸張する権威主義。リベラリズムが崩壊し、怒りの政治が展開する現在、その底流を抉り出す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

164
かつての右派左派の役割は、時代とともに変質した。かつて経済的な分配方法に関する右と左の役割は、やがて価値観での右と左にそれぞれ変容していった。自由を認めすぎた個人主義は頼るべき思想にかけ、本来は対極であったはずの新興の権威主義に飲み込まれやすかった。自由経済が生み出した格差はやがてポピュリズムを台頭させた。ポピュリズムは単に一過性の流行かと思っていたが、こうなった背景から考えると根は深そうだ。2023/03/25

KAZOO

119
戦後の政治を5つの項目に分けてわかりやすく説明されています。政治学の教科書にいいのかもしれません。とくに私には第3章の「歴史はなぜ人びとを分断するのか」が非常に納得のいくものでした。また5つの説明をした後に終章でその対応について簡潔に述べられていて参考になりました。いい本だと思います。2021/02/26

どんぐり

82
社会や世界の動きを知るには、何らかの枠組みがあると理解がしやすい。個人の自由を尊重する「リベラル」という言葉も、その立場や対立軸をとらえるのに役立つ。本書の趣旨は、「共同体・権力・争点の三位一体からなる政治のコンテンツがグローバルな環境と個人的な文脈によって各国がどう崩壊し、それとともに、それぞれがどのような変化を見せているのかを特定する」ことであった。そして、この共同体・権力・争点に対応するのが、アイデンティティ・個人・主体である。→2021/03/19

パトラッシュ

71
かつてのソ連崩壊のように、ある時代に適合したやり方が次の世代では役立たなくなる。社会主義との冷戦に勝利したはずのリベラル・デモクラシーは、社会の諸問題を解決する能力を失ったと支持層に見抜かれて倒れかけている。先の見えない状況に不安を募らせる民衆は怒りをぶつける相手を探し、その気持ちを代弁してくれる強い指導者を求める。トランプやポピュリズム政治の出現と相次ぐ宗教テロを、これほど明快に解き明かした論理は初めてだ。デジタル化とコロナ禍で混迷がさらに進むだろう世界は、もはやどうにもならなくなる不吉な予感しかない。2020/10/08

樋口佳之

51
現代社会では、宗教こそが個人の欲望に服従することになる。個人の自己決定権が当たり前となった政治リベラリズム優位の社会で、宗教への「服従」はあくまでも主体的に、自主的になされるという逆説が、小説のタイトル『服従』の意味なのだ。ちなみに「イスラム」とはアラビア語で「服従」の意味だ。/なる程と思いつつ、こと日本に限定すると個人の自己決定権が当たり前となっているのかと疑問。下着の色とか校則で検査がまかり通る社会じゃないの。68年の世代が日本で何事かを残したとも思えないし。2021/03/05

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