内容説明
名門電機メーカー「早坂電器」が敢行した大リストラ。
その尖兵であった人事部長・花井の死に不可解な点があると、
経済雑誌「ビジネスウォーズ」の記者・大原のもとに一本の電話が。
名門企業の凋落の裏に隠された謎とは一体――。
大人気経済小説シリーズ第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yunemo
32
経営とは、経営者とは、を描き続けている著者。このシリーズを集大成とするような感。主人公大原の記者としての部分をだぶらせているような。表層に出ている事象の裏側、その時した決断の裏側、を執拗に追い求めていく姿、過去のあまたの資料を駆使しインタビューを通じて積み上げていき、到達する真実。でもそれでどうなるという冷めた考えも一方にあって。多くの日本企業が1985年以降10年不動産バブルを背景にしたギャンブルに、その後の10年は借金返済に、明け暮れ、成長戦略への経営者の力がほとんど伸びなかった。けだし名言との想い。2020/09/22
ミコ
5
大原史郎2作目。現実のニュースを取り入れながら進んでいく。大原さんの昭和な言動にハラハラしながら応援するのが楽しい。ラストは喝采を上げれず残念だった。2021/01/20
無添
3
元人事部長の不審な死を調べてほしい―。経済雑誌編集委員大原史郎は、大手電機メーカーの元社員から依頼を受ける。2020/11/17
shonborism
3
シャープの身売りをモチーフにした作品。舞台は令和だと思われるが、登場人物の造形が昭和50年代あたりのそれなのはいつもの通り。2020/10/04
toshilife1
2
経済誌記者を主役に、シャープの破綻と被買収の件をモデルとした事件の真相を追いかける様を描く。描写がちょっと古いというか、昭和っぽさのある小説。2022/05/28