新潮新書<br> 天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)

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新潮新書
天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)

  • 著者名:釈徹宗【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 新潮社(2020/09発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106108754

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内容説明

江戸中期、驚くべき町人学者が大坂にいた――。ⅸ油屋に生まれ、独自の立場で儒教や仏教を学ぶ。主著『出定後語』では、世界に先駆けて仏教経典を実証的に解読。その成立過程や思想構造を論じ、結果を導いた「大乗非仏説論」は、それまでの仏教体系を根底から揺さぶり、本居宣長らが絶賛するなど、日本思想史に大きな爪痕を残した。生涯独立不羈を貫き、三十一歳で夭折した“知られざる天才”に、僧侶にして宗教学者の著者が迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

79
内容案内によると、「主著『出定後語』では、世界に先駆けて仏教経典を実証的に解読。その成立過程や思想構造を論じ、結果導いた「大乗非仏説論」は、それまでの仏教体系を根底から揺さぶり、本居宣長らが絶賛するなど、日本思想史に大きな爪痕を残した」とある。表題には、「天才 富永仲基」とあるが、彼を知る人は皆異口同音に天才と感じるそうな。2022/03/10

ネギっ子gen

59
【早すぎた天才】江戸中期、驚くべき町人学者が大坂にいた。世界に先駆け仏典を思想史的に解読し、大乗仏教の経典は釈迦が説いた教えではないとする「大乗非仏説論」の先駆者。日本思想史に大きな爪痕を残し、31歳で夭折した“知られざる天才”の生涯と思想に、僧侶である宗教学者が迫る。著書は、「説蔽」「諸子解」「出定後語」「長語」「短語」「宋学真詮」「尚書」「大学」「論語」の考に、「翁の文」「楽律考」「三器」を加えた十余編。現在その全文を読めるのは、主著である「出定後語」(上下2巻)と「翁の文」「楽律考」の3著作のみ。⇒2024/01/28

yutaro13

32
仏教関連本でよく名前を目にしていて気になっていた人物。31年の短い生涯ながら、内藤湖南や山本七平をして天才と言わしめた富永仲基の人物と思想がまとめられた良書。大乗仏教は釈迦が説いたものと当たり前に信じられていた18世紀前半に、仏教経典を客観的・実証的に解読して編纂過程を明らかにし、「加上」「三物五類」をキーワードに「大乗非仏説」を論じてしまったのだからさあ大変。著者のいう「宗教多元主義的な世俗主義」は案の定、時代を先駆けすぎていて同時代人には真意を理解されなかったのでした。天才とはかくあるべきか。2020/12/16

Tomoichi

30
誰のどの著作で富永仲基の名を知ったか記憶にないが、これといった著作に出会わずにきたが、東京駅の本屋で本書を見つけて迷わず速攻で購入。本年一位の面白さ。著者が僧侶で仏教系大学の副学長だけあって富永仲基の著作解説に最適だったと思います。えっどんな話か全然わからんて。是非本書を手にとって読んでください。オススメです。2020/11/23

棕櫚木庵

20
1/3)「序」で本書の要点の述べたあと,第一部で略伝を辿り,第二部から四部で,豊富な引用とその現代語訳によって著作の内容を紹介・検討する.第五部が受容史.終章で現代における富永仲基の意味を論じる.以前青空文庫で読んだ内藤湖南の紹介が見事な要約であることを改めて感じた.では,内藤のあと本書を読む意味は: (1) 当然のことながら詳しい.伝記では懐徳堂との係わりにも触れられている.(2) 内藤が要約紹介した仲基の議論を,仲基自身の言葉で読むことができ,彼の議論を具体的に知ることがでる.2022/08/20

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