内容説明
あなたの心を潤すラーメン小説、召し上がれ。
うだつのあがらない営業マン、青木義昭は38歳にして独身である。最低限の生活を維持するためだけに会社に通い、リストラもちらつかされている。生き甲斐は一つ、ラーメン食べ歩きだ。
ある日、人目を避けるように佇むお店「おおきた」で、運命の一杯に出会う。スープは限りなく澄み、数切れのメンマと厚みのある炙ったチャーシュ、さらには4種の葱が浮かぶ。純手打ちの中細の麺はしなやかな弾力と、豊かな小麦粉の風味と甘みを感じさせた。
旨い!!! この日を境に恋も仕事も、人生が一変する。青木は、「おおきた」で生まれた縁から、居酒屋チェーンの新ラーメン開発に携わることになったが――。
これまでに9800杯以上のラーメンを食したという「ラヲタ」(ラーメンオタク)の著者が書き上げた本作は、ラーメン小説でありながら、サラリーマン小説でもある。
〈住民票は会社に置くけれど、本籍はラーメンにある。これは相当の覚悟がないとできないことだが、そんなことは億尾にも出さず、淡々と趣味を真っ当する。(略)青木の言動を見ているとそれがサラリーマンの新しいスタイルだと思ってしまうのだ〉――dancyu編集長・植野広生氏(解説)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kazuko Ohta
25
ラーメン。好きか嫌いか聞かれたら好きだけど、全然執着なし。年に数回食べる程度。「お決まりの増量コール」なるものも何のことだかさっぱりわからずに読みはじめる。何が驚いたって、ラヲタがラーメンを評するときの語彙力。「丼の表情」!? 「毅然とした底光りを放つ美味しさ」!? 凄すぎる。私にもラヲタの友人がいます。月40杯食すと聞いてびっくりしていたけれど、そうですか、年間千杯食べる人も少なくないのですね。きっと皆さんの血はラーメンでできている。冴えないサラリーマンだったとしても、ひとつの道を極めれば人生が変わる。2020/10/13
しぇん
25
ラーメン9800杯食べたとか言う作者のラーメンへの熱い情熱が伝わってくる物語でしたが、体壊す……とも思ってしまいました。昼夜、連続でラーメン食べたら胃もたれした自分にはまねできません。ラーメンだけではなく、お酒のつまみや日本酒にも拘りの描写があったのが個人的には嬉しかったです2020/09/13
tetsubun1000mg
17
ラーメンは割と好きなのでタイトルにひかれて選ぶ。 筆者は元Sビール会社勤務で年間9800杯のラーメンを食べ、ラーメン大賞」の審査委員も務めるらしい。 ラーメンを食べるために電車代を使って食べて回る。 TVに出演するラーメン評論家だけでなく広く分布しているようだ。 本作も38歳独身会社員が主人公で、先輩の影響でラーメン好きになり変わった「居酒屋・中華そば」の店に入った話からスタートする。 ラーメンフリークの方々の習性や食べ回り方が分かる。 麺・スープ・具の素材から、味の構成やセリフでの伝え方など大変面白い。2020/11/06
なな
16
作者のラーメン愛が溢れていました。冴えないサラリーマンがラーメンから繋がった縁によって人生が豊かになっていくサクセスストーリーに読後はスッキリした気持ちになりました。ラーメンが無性に食べたくなりラーメン屋さんに走りました!2020/12/12
じお
15
★★★☆☆ うだつの上がらないサラリーマン・青木は唯一の趣味であるラーメン食べ歩きで入った店で衝撃的な出会いをする、グルメサクセスストーリー。タイトルの印象通り、ラーメン愛に溢れた作品、サクッとなにか読もうと思ったのでちょうど良かったような、読んでるだけで胃もたれするような(えー)内容ですね。ストーリーとしてはダメリーマンのサクセスものですが、特筆すべきはラーメンに対する造詣の深さ、文章自体は平凡なもののラーメン周りの表現だけ異常に濃く卓越しており圧倒される。余談、おやっさんのモデル有名な佐野氏かな?2021/05/07
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