内容説明
騒がしい(ゴーディー)日曜日(サンディー)に、事件は起こる・・・・・・。第6回日本SF新人賞受賞作。表紙カバーのイラストは安倍吉俊。
監視システム「千手観音」によって、統合的な治安維持が進んだ日本で発達した新型のテロル。それは、生きている人体に仕込んだ爆弾―擬態内臓による、自爆攻撃であった。警察の機動隊爆発物対策班に所属する心経初は、擬態内臓を除去することを任務としている。すなわち、「対象」の人物を捕捉して、生きたまま「解体手術」を施すという仕事。成功イコール「対象」の死を意味するこの仕事を、機械的に淡々と進める心経であったが…。オリジナリティ溢れる独特のセンスが選考会で高く評価され、22歳という史上最年少の受賞者が誕生した。鮮烈のデビューに読書界の衝撃必至。第6回日本SF新人賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
743
1
麻酔かけずに身体を切り刻む理由が分からない。2021/04/30
ナンナル
1
非情に評価しづらい。作者の世界観、文体というものは良く分かるのだが、話の構成・ディテールが荒いかな。こう言う現実に対して、この形で抗議するというのがぴんとこない。近未来の日本でこういう発想を多くの人間がするというのがリアルに感じられない。陰鬱な雰囲気や職業柄の思考とかは良くできているが、それだけ。SFのギミックはいいと思うのだが、有機的に結びついていないのに不満。2010/02/06
matsu0310
1
☆☆内臓液でビル溶かすのは??だが、ジョブナイルじゃなくキッチリSF。さすがにモグラくんは鬱屈気味+題名がピンと来ないあたりに不満も残るが、まぁ1作目だし許せる範囲かな2009/12/06