講談社文庫<br> 新撰版 怪奇小説集 「怖」の巻

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講談社文庫
新撰版 怪奇小説集 「怖」の巻

  • 著者名:遠藤周作【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥330(本体¥300)
  • 講談社(2020/08発売)
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  • ISBN:9784062648837

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内容説明

予知夢に悩む女が、夢の中で夫に殺された。おびえる彼女の身に起きた恐ろしい出来事とは、という「霧の中の声」をはじめ、世にも不思議な背筋が凍り付く怖い話が6編。不朽の名作集を新編集した続編。<「恐」「怖」全2巻・『怪奇小説集』改題作品>

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あたびー

27
#日本怪奇幻想読者クラブ 「恐」に続いて「怖」の巻です。今回は超自然的な味は薄くて、どちらかと言うと後ろめたさや悩みからくる心の苦しみがテーマのものが多いです。前巻の「蜘蛛」は本当に気味の悪いイヤな話でしたが、今回は「ジプシーの呪」に似たような嫌さがあります。戦時の行いの後ろめたさに囚われて嫌な目に会う話が2つあり、オチも見事です。予知夢を見るようになった主婦の話は、出口のない逼塞感で胸が苦しくなります。今回も字が大きくて読みやすいです。2020/08/10

夜間飛行

21
30年以上隔てて再読。いちばん覚えていたのは「霧の中の声」に出てくる銑吉という男のことである。酒・煙草・女遊びは一切せず、無駄遣いを嫌い、毎夜黙って碁を並べる……まあ、行動面で特に問題はないのだが、妻の孤独にまったく気づこうとしないこの男の鈍感さは、どんなモンスターよりも恐ろしく思えた(おかげで私は好きな碁を悪事のように考えてしまったが、周作先生もヘボ碁を打つということを後で知り安心した)。本書の中で一番怖いのは「ジプシーの呪い」だ。私なら異国の娘と嘘の婚約をして気味の悪い印を肌に描くなど、絶対にしない。2013/09/30

かよぴー

15
話はかなり昔ですが、人の持つ 嫉妬や罪悪感、先入観や後ろめたさを上手く利用した6話の怪奇小説集。背筋が凍るほどでも無いですが、「怖」の巻に納得です。新撰版なので、文字が大きくて読み易いです。「恐」の巻も有るようなので、そちらも読みたいです。2019/06/26

ようちゃ

7
初の遠藤周作が、このマニアックな怪奇小説集になった。6編の短編集で、40年近く前の作品群なので戦後を舞台にした話が多いが、全く難しくない文章にあまり古臭さも感じず、新撰版で文字も大きくかなり読みやすい。どれも不気味で不思議な話だが、「初年兵」や「鉛色の朝」は意外な終わり方で、著者のユーモアある人柄が知れる。「霧の中の声」は、堅実だが平凡で単調な夫婦生活に悩む主婦と、予知夢を織り交ぜて一番面白かった。大体を著者が30代に書き、テーマに心の複雑さ、重層性、衝動を好んでいたことを解説で知れたのも良かった。2014/01/22

りんご

3
初年兵/ジプシーの呪/鉛色の朝/霧の中の声/甦ったドラキュラ/ニセ学生 初年兵と鉛色の朝、面白いけどこれならショートショートレベルまで濃縮したほうが好みかも。甦ったドラキュラ、こんなの居るだろうなあ。ただ時代柄か女性陣がお上品すぎて、いや気分は害するけど寝込むほどでは…とは思った。2017/05/27

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