内容説明
【没後35周年記念出版】
ふりむくな、ふりむくな、後ろに夢はない。
20歳のときに重病ネフローゼが発症、自分が若くして死ぬことを知りながら、
47歳最後の瞬間まで生き抜いた「言葉の錬金術師」寺山修司のベスト・メッセージ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バネ
70
「幸福とは幸福を探すコト」「明日死ぬとしたら、今日何をするかを考えるコトから始めなければならない」相変わらず辛辣であるが、真実をついたコトバの数々。人生にオチた時、迷った時はこの1冊。2023/12/15
吉田あや
69
久しぶりの寺山修司に、やっぱり大好きだと心から見惚れる。二律背反する想いを言葉として切り取り種明かしをしてくるような、根底にある命の力強さに言葉を与え、表現する寺山修司の世界の断片が詰まった1冊。正義も、人生に数多ある悩みも、疑問も、生きることも、死ぬことにも、多様性を持たせ、感興を湧かせ、世界と繋がる力としていく彼の想いと言葉には、血が濃く通い、明日を思わせる。ふりむくな、ふりむくな、うしろには夢がない。ナイフを刺し込んだ傷口から強引に薬を流し込むような寺山修司の世界が愛おしい。2018/07/21
すしな
19
054-22. 群れないとはすなわち捨てることかなと。本当に捨てるかは別として、自分が帰属してる仕事、役得、家庭、価値観から離れることで見えてくることも多いのではないのでしょうか。少なくとも20代は、親元や故郷を離れたほうが良いiいうのは同意でした。居心地のいい場所から飛び出して、自分の知らなかった常識や正義に触れることで、自分が自分自身についている嘘を見極める作業を一生に一回は経験したほうが、長い人生は生きやすくなるんじゃないですかね。2022/05/24
conegi
6
初寺山修司。寺山修司のいわゆる「名言集」のようで、それぞれがなんとなく深いメッセージという感じはあるのだが、あまりピンとこず。やはり予め寺山修司という人間をよく知らないと刺さらないのだろう。ある程度は他の作品に目を通してからの方が良かったのかも。2023/02/13
laptop
3
多岐に渡り活躍した人だったとは知らなかった。生死についての言葉には強い覚悟が感じられ、著者に見えていた景色などを想像させられた。他の作品の中で、特に『書を捨てよ、町へ出よう』が気になるので読みたい。2022/02/22