内容説明
放浪(さすらい)の漁師・波太郎対決の海へ……。海をイジメるインチキ釣り師たちよ、俺が本物の名人技を見せてやる! ――鯛釣り名人「四本竿の波太郎」は、海をコマセで荒らし回る自称「釣り文化人」に、投げ釣り勝負を挑む。そこに、暁子・久乃の美女2人もからんで、大波乱。海洋環境への思いやりにあふれた痛快作! <上下巻・『さすらい波太郎――伊勢湾彷徨/紀州沖急追/熊野灘対決(全3巻)』改題作品>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッピー
3
波太郎シリーズ4~6の「伊勢湾彷徨」「紀州沖急追」「熊野灘対決」を合わせて上下二巻に分けたものです。北海道のソイ対決で名人位をとったのち、ひょんなことでえせナチュラリスト山洋とのイシモチ対決で久乃・暁子とも再会。若き名人浜和も登場し、カツオ釣りの結果、海で拾った紀州大山林王の孫娘杏子も加わって人間関係はいよいよフクザツに。饒舌文体のアクはありますが、釣りだけではなく、環境問題、料理、歴史など薀蓄もタップリ、波太郎と周りのキャラの会話も楽しく、あっという間に読んでしまいました。2015/09/27