内容説明
患者に合った漢方薬を選ぶためには、病名や症状で処方を決めるのではなく、証(体質や症候)を正確に判断することが重要になる。入念なカウンセリングに基づき、患者一人ひとりに最適な漢方薬を選ぶことが求められる。本書では、幸井氏が自身が経営する漢方薬局で処方する頻度が高い代表的な漢方処方を一挙紹介。個々の患者に適した漢方薬の選び方や使い分けについて、症例を交えながら解説する。また、それぞれの漢方処方の特徴や効能、天然生薬の組み合わせによる妙味などについても紹介している。
中医学用語には丁寧な解説をつけ、漢方薬を新たに学ぼうと考えている医師・薬剤師にとっても、現場で活用しやすい実践的な手引書。
本書のはじめには、本書を読み進める上での知識の整理に役立つ内容を盛り込む。また本編では、著者が厳選した103の漢方処方を取り上げ、それぞれ処方の基礎知識や処方の特徴を解説。さらに、実際にどのような訴えの患者に適するのか、複数の症例を挙げて解説する。本書の最後には、「病名から」「症状から」「処方から」「生薬名」「中医学用語」の索引を充実させ、様々な視点から検索ができるのも特長である。
目次
・はじめに/本書の使い方(序)
・本編:効能別の漢方処方
補益剤(補気)
補益剤(補血)
補益剤(気血双補)
補益剤(補陰)
補益剤(気陰双補)
補益剤(補陽)
和解剤
清熱剤(清熱瀉火)
清熱剤(清熱解毒)
清熱剤(清熱利湿)
清熱剤(清虚熱)
理気剤
理血剤(止血)
化痰剤
止咳平喘剤
安神剤
熄風剤
解表剤(辛温解表)
解表剤(辛涼解表)
瀉下剤 ほか
・索引