内容説明
警察キャリア官僚が国家の危機に立ち向かう。
DASPA(ダスパ)――国家防衛安全保障会議。テロをはじめ国家の非常事態に的確に対応するため、内閣府に設置された各省庁からの選抜精鋭チーム。
吉良大介――警察庁警備局出身、要となるインテリジェンス班サブチェアマンに抜擢されたキャリア官僚。「日本をバージョンアップする」が口癖の長身イケメンのこの男、仕事はできるが女性に弱い。
DASPAのスタートを目前に控えた日、中目黒のマンションでひとりの白人男性が毒殺された。その目的は? 背後で蠢くものとは? 人気シリーズ『巡査長 真行寺弘道』とリンクする著者渾身の書き下ろし痛快エンターテインメント小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
65
シリーズ化されたようなので一作目のこちらから。内閣府に設置されたDASPA=各省庁からの選抜先鋭チーム。何やら規模の大きな舞台。実際にある組織名や政治事件が出てくるのもリアル。にもかかわらず癖のある主人公が面白い。スパイ防止法に絡んだ今作は国際色豊かなストーリーだった。真行寺シリーズともリンクしているようなのでそちらも読んでみたい。2021/02/18
納間田 圭
34
日本の明日なき明日⁈。北、中,ロ、韓、そして米…本当に警戒すべきはどの国なのか。取り巻く国内外のさまざま危機の下。特に日本のサイバーテロ対策などは幼稚過ぎ。現実を見ても…コロナ禍や大雨災害対応だけでも…後手後手政府では心配心配。 建前と保身ばかりで全く機能しない防衛省と警察庁。そんな中…内閣府直轄の組織DASPAがついに誕生。それは各省庁から選抜された精鋭による混合チーム。リーダーに抜擢されたのは”吉良大介”。起死回生となるか?。彼は…日本をバージョンアップできるのか?…迷走する日本に喝を入れる一冊2020/07/31
もえたく
18
ありえそうな近未来を描く著者の新シリーズの主人公は、テロ等の国の非常事態に対応するために各省庁から選抜で構成されたチームの警察官僚の吉良大介。日本をバージョンアップすると豪語する彼の最初の事案はスパイ防止法。既存の『巡査長真行寺弘道』シリーズとのリンクも同時に書いていたのかと思えるくらいスムーズで一作目から読み返したくなります。ハッカー黒木との関係も気になるし、続編も期待してます。2020/08/09
み
17
真行寺さんといい、吉良さんといい、黒木(ボビー)さんといい、この作家さんのキャラ面白いですね。黒木さんとの繋がりが気になります。2024/02/11
ぷにすけ
17
巡査長 真行寺弘道とリンクしているとあってところどころに知った顔が出てきてうれしい限りですが、前半部分が長くて事件がいつい起こるのかやきもきしてしまった。スパイ防止法などホント考えさせられました。しかし吉良の人間像がイマイチつかめないなぁ?2021/04/06