内容説明
熱狂的な寅さんファンのあなたに贈る決定版。あの作品での寅さんの表情、その瞬間のとらやのたたずまい、多彩なヒロインのまぶしい眼差し、そして恋愛の顛末。日本映画界の至宝「男はつらいよ」の名場面、名文句がここに甦る。ベストテン談義からマドンナ変遷史、さらに、山田監督のエンディング構想まで! 日本人の心をうたう映画、その名場面・名文句。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
実をいうと、寅さん映画を、ただの一本も通して見たことがない私。今までいつも断片やスチール・活字なのである。それなのに、いや、だからこそ、全作品を見れるような贅沢にあこがれる。この本で、まさに映画の魅力に取り憑かれてしまったので、いつかはDVDかBDで、寅さんワールド世界にひたりたいと思う。寅さんの恋と同じで、その途中が楽しいのかもしれないけれど。2019/09/04
おさむ
30
ここ1年、BSジャパンの男はつらいよシリーズを毎週土曜、楽しんで観ている。永遠ワンパターンはまさに昭和という時代における歌舞伎だったんだなあ。高校教師で映画評論家という著者は筋金入りのマニアの風格。リリーさん3部作の高評価やシリーズの作風の変遷などの蘊蓄は、とても賛同出来た。渥美清という人物に肉薄した小林一彦の評伝(ちくま文庫)と併せて読むと、この稀代の映画シリーズがより立体的に分かると思います。2018/03/12