内容説明
注目される作家の20代の頃の第一エッセイ集――1961年生まれの著者のデビュー作「優しいサヨクのための嬉遊曲」創造の秘密。1961年生まれの著者の衝撃的なデビュー作品『優しいサヨクのための嬉遊曲』の創造の秘密。青くささを唯一の拠り所にする「怖るべき子供」島田雅彦の、きらめく才気をあますところなく伝える第一エッセイ集。「日本のおじさんやおばさんは醜い! 勝手に遊ぶ少年少女は美しい! 世界は美しい者たちのためにある」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
23
☆☆☆★ 若々しく才気あふれるエッセイ集。わざと斜に構えて小憎らしい言を呟いている文章が多いが、当然これは十分意識してのもの。「恐るべき子供」と評されるのも納得。最近人気のある社会学者、古市憲寿も同じような雰囲気を感じる。2018/04/11
青豆
3
島田雅彦の初エッセイ集。1986年に発刊されているので収録されている作品は1984年から1985年に書かれたもので当時23歳の島田雅彦の若さが溢れている。永遠の青二才と自称する島田雅彦先生の本当の青二才だった頃は今と変わらない。処女作が芥川賞に選ばれ、そこから六回も選ばれ落選したという事実は島田雅彦先生にとっては悔しくて仕方無かっただろうが、その後御自身がまさか芥川賞選考委員になるとは夢にも思っていなかっただろう。芥川賞を受賞せずとも島田雅彦先生は素晴らしい作家である2014/04/27
ろびん
1
ロシア文学が読みたくなるなあ……。2016/08/23
tamioar
1
島田雅彦「偽作家のリアルライフ」読了。著者20代前半のエッセイ集だが、その老成ぶりにうなる。誰よりもクレバーであろうとしながら、そんなクレバーな自分に対する嘲笑を止められない。そんな老成した青二才の肖像がここにはある。そして隠しきれない破滅への志向。こんな魅力的な人いるだろうか。若さゆえの破滅志向に痛罵を浴びせながら、だらだらと生きるより結局は破滅に惹かれてしまう倒錯した性向。これが青二才でなくて何であろう。世界一クレバーな青二才、それが島田雅彦だ。2015/04/20
hiratax
1
新宿往復の地下鉄内で。 どの作家も青春エッセイは楽しめる。2013/03/02