内容説明
信治郎、二十歳の春、鳥井商店を開業。明治39年、屋号を寿屋洋酒店に変更、日々葡萄酒の味の研究に勤しむ中、赤玉ポートワインが完成する。ライバルは東京、神谷伝兵衛の蜂印葡萄酒。宣伝の重要性を知っていた信治郎は、新聞広告、赤玉楽劇座、ヌードポスターと攻勢に出た。国産ウイスキー造りは周囲からは猛反対にあっていた。そんな時、関東大震災が起きる。瓦礫と化した東京を見て、信治郎は誓う。「わてが日本をええ国にするんや。ウイスキーを作ってみせる」。竹鶴政孝を雇い、莫大な借金をして山崎蒸溜所を建設する――。
目次
第四章 寿屋洋酒店
第五章 赤玉ポートワイン
第六章 山崎蒸溜所
第七章 ジャパニーズ・ウイスキー
第八章 琥珀の夢
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
98
ナツイチ2020 朝ドラで有名なマッサンが登場!植松さんの作品をちょっと前に読んでいたのでポスターについてひと悶着あるのかと思いきやそうではなかったので肩透かしを食らった自分です。 関東大震災にシーンはぐっときました。そうです地震やコロナごときに負けてはいられないのです。私たちの生活はこれからなのです。2020/10/24
金吾
27
○すごく魅力を感じる人です。上巻から、垣間見える人柄、特に陰徳の部分は自分ではできないとわかるだけに尊敬します。また三方よしの精神も素晴らしいと思いました。2024/01/17
さち@毎日に感謝♪
21
「やってみなはれ」「常に新しいことに挑戦せよ」の精神で1大企業になったサントリー。社長として一生懸命生きた鳥井信治郎という人を知り、胸が熱くなる物語でした。2020/07/04
mam’selle
11
以前、サントリー山崎工場の側に住んでいた事があり、界隈に漂っていたモルトの香りを思い出した。今も建物の看板にYamazaki Distillery Since1923と掲出されてるけれど、着工の年の事だったんだ。確かに三川合流地点に近いからか、濃厚な霧がよく発生してました。妻クニが大活躍して山崎の地主たちを説得して工場建設を進めたなんて全く知らなかった、感動しました!2020/07/22
スプリント
10
やってみはなれの精神 ニッカウヰスキー創立の経緯 ぶどう酒からウイスキー、ビールへの切り替えなど 何度も読み返したくなる内容でした。2020/11/09