講談社学術文庫<br> 日本の禍機

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講談社学術文庫
日本の禍機

  • 著者名:朝河貫一【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2020/07発売)
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  • ISBN:9784061587847

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内容説明

世界に孤立して国運を誤るなかれ──日露戦争後の祖国日本の動きを憂え、遠くアメリカからエール大学教授・朝河貫一が訴えかける。歴史学者としての明解な分析に立って、祖国への熱い思いが格調高く述べられ、読む者の心に迫る。彼の忠告も空しく、軍国主義への道をつき進んだ日本は、戦争、敗戦へと不幸な歴史を辿った。日米の迫間(はざま)で、日本への批判と進言を続けた朝河。彼の予見の確かさと祖国愛には、今もなお学ぶべきものが多い。

目次
●前篇 日本に関する世情の変遷
 日本に対する世評の変化
 満州における日本に対する世の疑惑の由来
 反動説──感情的反対者──利害的反対者
 東洋における世界の要求
 一八九九年以前
 一八九九年以後
 日露戦争以後
●後篇 日本国運の危機
・第1章 戦後の日本国民多数の態度に危険の分子あることを論ず
  国権説は機に後れたり
  国勢は劇変して国民の態度はこれに副わず
  国民の危険なる態度、国運の危機
・第2章 日本と米国との関係に危険の分子少なからざることを論ず
  米国人の日本に関する感情の変遷
  日本人の米国に関する思想の浅薄
  日、清、米の重大なる関係
  米国と新外交、清国の信頼
  米国人民の東洋に関する輿論
  米国為政者の東洋に関する思想 ローズヴェルト氏、タフト氏
  結論 日本国民の愛国心

目次

●前篇 日本に関する世情の変遷
日本に対する世評の変化
満州における日本に対する世の疑惑の由来
反動説──感情的反対者──利害的反対者
東洋における世界の要求
一八九九年以前
一八九九年以後
日露戦争以後
●後篇 日本国運の危機
・第1章 戦後の日本国民多数の態度に危険の分子あることを論ず
国権説は機に後れたり
国勢は劇変して国民の態度はこれに副わず
国民の危険なる態度、国運の危機
・第2章 日本と米国との関係に危険の分子少なからざることを論ず
米国人の日本に関する感情の変遷
日本人の米国に関する思想の浅薄
日、清、米の重大なる関係
米国と新外交、清国の信頼
米国人民の東洋に関する輿論
米国為政者の東洋に関する思想 ローズヴェルト氏、タフト氏
結論 日本国民の愛国心

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

takeapple

7
日露戦争の前に日本は、ロシアが満州や朝鮮半島に勢力を伸ばし、そこを領有して門戸を閉ざすことを批判した。だから国際世論を味方につけ辛うじて戦争に勝つことができたのだが、その後日本がやったことは韓国を植民地化し満州へも領土的野心を見せたことである。朝河博士博士、嘘つきはダメだよ、大局的に国際的信用を無くして、国益を損なうよ。これからは、清国の主権を尊重し、発展を支援して自由競争でお互いに経済発展すべきで、自分の領土を増やそうなんてのは古いと言っている。平和と正義、公平が大事だと。現首相にも読ませたい。2016/01/04

ダージリン

1
日露戦争直後に日本の危機をこれだけ明確に論じていた人がいたとは知らなかった。「将来の愛国心として見んことを切望するは、実に義心と、意力と、公平なる態度と沈重の省慮とを具備せるものこれなり」というのは今なお重い言葉ではないか。日本は兎角組織の論理が横行し、悪く言えば、右へ倣って思考を停止し、ひたすら盲従することが求められるが、省察をもって判断し、真に正しき道を歩む覚悟が本来必要であろう。まあ、言うは易くなのだが・・・。2016/03/20

tellme0112

1
何でリクエストを入れたのか忘れた頃に読む。流し読み。最後まで分からなかったが、ルビと言葉の意味付きで読みやすい。新しい語彙が増えるような、しばらく使ってなかった引き出しを明けたような…。2014/05/07

Keiichi Momoi

0
現代にも警鐘。 日本が孤立しないために。2016/09/27

rosie

0
あの時代にこんな日本がアメリカの名門大学で教鞭を取っていたとほ。感動です。2025/06/01

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