内容説明
「家業を継ぐ」――その思いで庭師の仕事を頑張ってきた坂神吉良恵の心は折れていた。てっきり両親に期待されていると思っていたのに、後継者に選ばれたのは別の人。夢を失い、将来を見失い、人生迷子のぐるぐる迷路、道を訊こうにも相談できる人はいない。
……でも狸ならいた。帰り道で連れ帰った狸が人の言葉を喋ったかと思えば自分は神様だと言い出して……??
「お嬢は本当の自分からはぐれておるから迷うのだ」
“なんでも話せる相手がいる”温かさをお届けいたします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
72
とうとう完結ですか。まぁ、続けられるけど、区切りをつけたって感じですかね。今までの登場人物たちの周りで残ってる人たちの縁が結ばれる。みんなまるくおさまったっぽいけど、大林さんだけちょっとかわいそう。キョエちゃん、コタツくん、それぞれの夢に向かってがんばって。そして2人はまわりまわって弁天さんと家族になるね。フリーランスの神様たち、お疲れ様でした。楽しくほっこりできるあったかいシリーズでした。大人買いして正解！みさん、ありがとう！！2021/06/06
つばめ
57
大好きで温かな気持ちにさせてくれるシリーズ、最終回だった…寂しい！！！また始めから読み返してほっこりしたい！！相変わらず神様たちはマイペースに、神がかったことをするでもなく話を聞いてくれて、寄り添ってくれる。他人と自分を比べる必要はないけれど、自然と比べてしまうのも人間だから、心の中では素直に誰が見るんでもないから羨めば良いって言葉がじんわり沁みました。私も神様たちに会ってみたい！マヨネーズとポテチとチョコとコーヒー用意しとかなきゃ笑2021/02/23
真理そら
56
シリーズ最終巻。山、川、森、島の神様総出演の上に縁の神様の本体？も登場。家業の坂神造園を継ぐつもりでまっすぐに努力してきたのに祖父の考えは違っていた。いきなり祖父が連れてきたのはキョエちゃんの初恋の人・大林君。将来への道筋が見えなくなって混乱する（じいちゃんも勝手に事を運びすぎ）キョエちゃんはとりあえず担当している水族館の中庭の手入れに励む。水族館と動物園が舞台なので楽しく読了。縁はいろいろつながったが大林君はちょっと気の毒。2024/01/11
たるき( ´ ▽ ` )ﾉ
43
Kindle Unlimitedにて。シリーズ最終巻。みんな出てきてとっても賑やか♪1巻からの登場人物たちのその後も描かれ、幸せな気持ちになれる。2022/10/19
ゆき
35
シリーズ最終巻。どこに進めばいいか分からなくなった時、1人で心細くなった時にそばに居てくれて、ちょっと背中を押してくれる。それだけで1歩前へ踏み出せる勇気が持てる。神様だけど、願いを叶えてくれない。だけど、願いに寄り添ってくれる、温かい神様達。食い意地が張って家事が得意でちょっと口煩い可愛い神様達に癒されました。2020/08/28
