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内容説明
新聞記者はよく「新聞には一次情報が記されている」という。だが、これは「嘘」である。実際に紙面を見れば、政府からマスコミ用の二次資料をもらい、せいぜい有識者に取材して入手したコメントを載せている程度だからだ。他方で近年、自らインターネット動画の番組を立ち上げて意見や情報を伝える専門家が増えている。有識者が直接、発信するのが本物の「一次情報」。人から聞いた話を伝えるのは、あくまで二次情報にすぎない。新聞やテレビは独自の情報をもたず、結果として各社、大差ない記事や番組が横並びになる。受信料と系列支配に依存し、惰性でニュースを流すNHK、新聞の既得権を喝破する。「『公共放送にCMは入れられない』は嘘」「テレビの広告費を超えたインターネット」「消費者が納得できる受信料はせいぜい月200~300円」「財務省の政策PRと見紛う報道」「全体主義国家に甘いマスコミ」。すべての偽善と欺瞞がここで暴かれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
55
タイトルが過激。筆者は大蔵省に入省後、内閣府、総務大臣補佐官、内閣参事官などを歴任し、政治経済の裏も表も知り尽した方。報道関係の内容だけでなく、民営化を切り口に大学入学共通テスト、公営ギャンブル、コロナ禍と緊縮財政問題など今の日本の喫緊の課題を取り上げている。NHKを二分割、地上波はもうダメ・・・大胆かつ厳しい。「経済学の究極の目的は失業を減らすこと」、NHKや新聞に「財務省の嘘に迎合してコロナ禍の国民をさらに苦しめることだけは避けてほしい」と最後のページに訴えて締める。2020/12/08
まゆまゆ
14
マスコミが伝える情報は人から聞いた二次情報であり、伝え方もどこも同じ。今はインターネットにより有識者などの発する一次情報を得て、自ら考え行動することができるようになった。テレビや新聞しか見てないと考えなくなるんだろうなぁ……NHKの公共放送と民間放送の分割案は至極当然という気がする。公共放送の国営化の意味もよく分かった。2021/03/04
モーモー
13
日本には既得権益が数多くあり、特にマスコミ業界が酷いことが分かった。NHKの受信料も年間2万円超支払っているが、家計簿をつけていると、携帯電話料とあわせて削減したい項目。 マスコミ、特にテレビ業界は年収も高い。既得権益を打破して公平な競争原理を加えて欲しい2021/03/16
mazda
11
某テレビ局アナウンサーのステマ事件についてステマには当たらないとして、何事もなかったようにニュースを読ませるマスコミというのは、何をやっても許される特権階級だと思い込んでいるのでしょう。民法だからね、ということでなく、NHKも負けていません。何せ受信料というあぶく銭が降ってくるのですから、好き勝手し放題。報道も公平公正の名のもとに、偏向報道を続けてきた結果、日本を貶めることに成功しました。受信料収入は6000億円程度だそうですが、受信料納入にかかる費用が700億円って、1割も集金人に払っているの???2021/06/25
Tatsuhito Matsuzaki
8
「…は噂ばかり」シリーズの一冊。 既得権益や系列支配者、受信料という特権に依存し、他者の伝聞等で横並びのニュースを流すメディアを喝破する。 表題と内容紹介に釣られて読み始めましたが… 大学教授の著者は東京生まれで東大大学院卒業後、大蔵省入庁、米国大学客員研究員、内閣参事官、金融庁顧問etc. 輝かしい経歴の持ち主です。 幅広い知識と経験が感じられ同感させられる部分もありましたが、それ以上に皮肉と批判と悲観的な記述が連続するので読後の満足感の前に疲労感が大きかったです。 2021/02/28




