文春文庫<br> 呪われた町 上

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文春文庫
呪われた町 上

  • ISBN:9784167915186

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内容説明

モダン・ホラーを生み出したスティーヴン・キングのデビュー第2作。
恐怖の帝王のすべてはここから始まった。伝説の名作が装いを新たに復活!

「友達にも恋人にもならない。死と恐怖の王たる吸血鬼。その偉大なる碑」――小野不由美

荒れ果てた屋敷が丘の頂から見下ろす町、セイラムズ・ロット。そこに幼い頃住んでいた小説家ベンが帰ってきた。町は平穏に見えたが、ある夜、ベンは丘の上の屋敷に灯が点っているのを見る。あの屋敷を買った者がいるのだ。そしてある日、幼い少年が忽然と姿を消した……。
デビュー長編『キャリー』を刊行し、ベストセラー作家となったキングが、専業作家として初めて書き上げた作品が本書。吸血鬼譚を現代に甦らせ、現代ホラーに巨大な影響を及ぼした。「モダン・ホラー」を生み出した普及の名作。

※この電子書籍は2011年11月に集英社文庫より刊行のものを、文春文庫より刊行した新装版の文庫を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

76
初読みは1985年3月と当時の手帳に記してあった…35年前である。キングにとっては出世作であるが吸血鬼と云う題材には古めかしい感触を持った覚えが残っている。いま読み返してみて序盤に語られるマーステン館の存在がキングにとって如何に重要かに思い至った。吸血鬼を引き寄せたモノ、建物に染み付いた滓、後にシャイニングに引き継がれる悪の具現化を可能にする場所の魔力…この作品の本当の主題かもしれない。2020/10/04

Shun

30
キング著作の中でもかなり初期の作品、そして気になっていた作品が文春文庫で復活。キングの作品はどれも長いが、描写の緻密さにより小説の中に広がる情景はまるで自分がそこにいるかのような感覚にさせるという。読んでみて驚いたのはまさにその部分で、そこには古い時代のアメリカの町が広がっており、そこで起こる奇妙な出来事の数々は得体の知れない何かを連想させます。この町の底には一体何がいるのだろうという不安は、住人一人一人の行動が細かく追って描かれる中で恐ろしい部分は隠れているため、まさにその狙い通りの効果を与えています。2020/06/20

特盛

15
評価は下巻終了後。後に、街から人がごっそりいなくなる怪事件の始まりを描く。主人公で作家のベンはかつての故郷であるこの街に戻ってくる。作品を書くためだ かつて持ち主一家が心中し、その他忌まわしい噂が付きまとう呪われた館が物語の中心だ。この館が謎めいている。ベンはかつて幼い頃この館で恐怖の体験をした記憶を持つ。 ベンが街にやってきたタイミングで謎の人物が館に引越してくる。その頃から街の人の不気味な死が始まっていく。さて、物語が動き出したところで下巻に。2024/03/23

緋莢

15
「まだあったのか 驚いたな」小説家のベン・ミアーズは、子供の頃に住んでいたセイラムズ・ロットに帰ってきた。町を見おろす恰好で建っているマーステン館は、昔と変わらずに そこにあった。小説家としてのベンを知り、声をかけてきたスーザン・ノートンと知り合い、新しい生活を始める。そんな中、セイラムズ・ロットである事件が… 『キャリー』で長編デビューした著者の、二作目(ただし、『キャリー』以前に、リチャード・バックマン 名義で刊行される長編を書いており、その辺は下巻収録の解説に書かれています)(続く 2023/06/11

lovemys

14
なかなか物語が動かなくて読みづらかった……。登場人物も多いし、誰が誰だったか分からなくなるなぁ〜。忍耐の読書となったが、最後の最後に動き出した! 下巻も読むかな。スティーブン・キングってこんなだっけ? クドい文章を覚悟しながら下巻も読もう!2023/09/01

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