内容説明
豊後国(大分県)臼杵の藩士が書き残した「江戸詰中日記」を精細に解読すると、そこには豊富な挿絵とともに170年前の江戸時代の勤番武士の心模様、暮らしぶりが生き生きと描かれ、現代のサラリーマン生活と照らし合わせてみても興味は尽きない。その主な内容は、当時、江戸で頻発した火事の始末など勤番武士の仕事、花見や吉原見物など余暇を満喫する様子など、興味は尽きない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
田中寛一
23
豊後国臼杵藩士元高百石の國枝外右馬が藩主の参勤交代で江戸でのにっき9百頁をまとめている。当時の様子が文字と絵で描かれ雰囲気が伝わってくる。藩主は月2回プラス年間の行事に江戸城に行く。その時の外右馬たち家来の過ごし方。非番のときは江戸の見物をしたり、他藩の人と学問や絵の勉強などしたとか。酒その他の遊びもあったみたいだが。日常の生活の様子も詳しくまとめられていてよかった。それにしても参勤交代での藩の出費、将軍の日光社参での経費など奢侈厳禁と権威誇示と矛盾している。。2017/12/09
tks48
1
現代でいうところの東京単身赴任記。通勤ラッシュ(御登城・御対客)の大変さ、環境の変化によるストレス、スナックで憂さ晴らし…変わっていない(笑)2023/07/16
YHユニコーン
0
Kindle Unlimited。江戸の暮らしを描いた記述から、当時の社会の姿が生き生きと伝わってきた。武士は生産せずとも消費を通じて都市経済を支え、江戸は世界最大級の人口を誇る過密都市であった。火事が多発し職人の仕事を生む一方、放火という悲しい現実もあり、生活と危険が隣り合わせであった。食文化に目を向けると、野菜や魚介を中心とした質素な献立が多く、現代に当たり前のじゃがいもや玉ねぎがまだ普及していなかった。そばが手軽な軽食であったことは、現代のファストフードに通じる発想を感じさせる。2025/09/23
伊達者
0
電子本で読んだ。臼杵藩の中堅武士が江戸時代後期の参勤交代で江戸に滞在した際の日記を基に武士の日常や暮らしをまとめたもの。筆者夫妻は,老後に郷土史に興味を持ち,本書の出版に至ったということでたいしたものである。その内容も武士としての勤めぶりから食生活や江戸藩邸の暮らしぶりまで詳細にわたる。参勤交代で多くの武士やその家来が江戸と地方を行き来したことは,文化や情報の交流として意味があったのかもしれない。大変な記録魔の武士でイラスト風の絵も興味深い。興味深く読んだ。2022/08/27




