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内容説明
納豆、熟鮓、ホンオ・フェ、キビヤック、シュール・ストレンミング……この世界には、強烈なにおいを放つ食べ物がある。未知なる発酵食品を求めて東奔西走する著者が、失神寸前になりながらも、かぶりつく!
発酵学の第一人者・小泉武夫が「くさいはうまい」をテーマに語るエッセイ集。味・におい・文化の魅力たっぷりの発酵ワールドへ読者を誘う。
第1章では、今注目を集める甘酒など、身近な発酵食品を、科学と歴史の両面から迫る。
第2章「くさいはうまい」は、著者が世界各地で体験してきた、くさいにまつわる強烈なエピソードを紹介。
さらに、ノンフィクション作家・高野秀行氏との「くさい」食べ物対談を新たに収録する。
(目次・抜粋)
滋養たっぷり物語…甘酒/味噌/パン/キムチ/発酵豆腐/くさや/納豆/チーズ/ヨーグルト
くさいはうまい…臭い肉、臭い酒/臭い鳥/大根と沢庵/山羊と羊/激烈臭発酵食品/臭い魚
高野秀行氏との対談…対談は西アフリカの納豆から始まる/世界一臭い納豆の登場/南米のカエルを飲み干す/強烈なにおいの熟鮓コンテスト/なぜ二人は発酵を追い求めるのか など
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わんこのしっぽ
18
小泉先生の発酵食品への愛が溢れている一冊。そして一番驚いたのは「くさや」の汁には抗生物質成分が含まれていて外傷に塗ると化膿止めになったとか。それもたんぱく質から出来てるから食べても無害…。凄すぎる。あまりにも奥深い発酵の世界。2020/06/28
みなみ
13
発酵食品を紹介していくエッセイ。後半は「くさいはうまい」とタイトルがついていて、強烈な臭気をもつ個性的な発酵食品を次々に紹介していく。シュールストレミングやドリアンといった有名どころももちろん登場。フグの卵巣の毒を消す発酵食品はすごいなと 感心する。どうやってそういう発想が生まれてきたのか……ラストは高野秀行氏との対談。Kindle読み放題で読了。2023/05/03
ますりん
4
発酵学の大家、小泉先生の名著。語り口が椎名誠みたいでスイスイ読めます。前半は日本・アジアを中心とした発酵食品の紹介がてら微生物が発酵の際に生産する栄養素や保健的機能などのあれこれ。後半は世界で出会った臭くて旨い(時に旨くない)発酵食品に関するエッセイ。でも読めば読むほど肉系の発酵食品はやっぱり腰が引ける。。。 小倉ヒラクさんの著書から始まった発酵の旅は、やっと小泉先生にたどり着き、生活のそこかしこに影響されています。熟鮓のくだりで和歌山県の新宮にある東宝茶屋が取り上げられてた!また行きたいなー。2023/07/30
RK59320
3
元々、発酵食品好きではあったが、この本を読んでますます好きになった。ちょうどいいタイミングで近所のスーパーで発酵食品祭りをやっているのを発見して嬉しい。さすがになれずしやくさやは売ってないが。冷蔵庫に発酵食品コーナーを作って、朝は甘酒を飲んでから、お味噌汁、納豆、キムチ、奈良漬け、らっきょう、デザートのヨーグルトを食べるようにしよう。2021/04/04
枝毛
2
いろんな発酵食品が知れて楽しかった。読んでいて、まあなんでこんな製造方法思い付くんだ?という気持ちと、においがきつくてもよく食べようと思うなあという気持ちでいっぱいになった。幼い頃から慣れ親しんだ味、においなら全く抵抗ないだろうけど(日本人だったら納豆とか)、異国の異臭がする食べ物にチャレンジしていく著者がすごい。その感想もとても上品で、こっちもおなかがすいてきてしまう。2020/07/12