能力2040 AI時代に人間する

個数:1
紙書籍版価格
¥1,320
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

能力2040 AI時代に人間する

  • ISBN:9784778316945

ファイル: /

内容説明

教育基本法「改正」から10年を経て、日本の教育は一層「人材」養成に重きを置き、一定の子どもたちが「問題のある子ども」、「困難を抱えている子ども」へと分類されていく。かれらは「支援」の対象となり、排除された上で現状の価値尺度への適応を求められる。これは国際的な動向でもある。

「できる―できない」の軸で人びとを判断しようとする価値観は、それに基づく格差を正当化するだけでなく、むしろ平等を実現していると見られている。



戦後最大の殺人事件と言われた相模原障害者施設殺傷事件と、始業式の日に子どもの自死が最多となる「9月1日問題」。2つの深刻な事態に共通する問題こそ「能力主義」なのである。

本書では、人びとが能力主義を疑わずに受け入れるメカニズムを解明し、その呪縛から解かれたあとの社会を想起する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

16
現在に蔓延る「能力主義」は本当に平等で理想的なのか。何が能力かという基準は社会的に構成されたものだし、能力を身につけるたけの努力ができるかも環境によるし、能力主義は少数者の排除にもつながる、ということを深く考えている内容。最初に2040年の能力で人が区別されない理想社会の物語がある。個人的に能力主義の是正は必要と思うが、この本のレベルまで踏み込んで考えたことはなかった。もし自分が能力を身につけられたとしたら、それは社会のおかげで、その能力を社会に還元しよう、という考えを多くに人が身につけられたら。2020/12/03

Hiroki Nishizumi

2
メイトクラシーとエイブリズムを知りえただけも読んだ甲斐があった。何かしら日本社会の大前提をきっちりと再検討する必要があるし、やらねばならないという気になる。2023/04/05

tu-ta

0
2024/05/10に行われた、ピア北の労働組合の学習会前にキンドルでざっくり読了。組合員じゃないけど、参加させてもらいました。アマゾン嫌いだし、マーカーを引いた部分の情報まで抜かれるのかと思うけど、引用にテキストを抜き出したり、検索出来たり、メモを書きこんだり出来るキンドルは便利。この便利でやられてしいまうのだなぁ。2次会に行きたかったけど、参加できず。夜10時半に家に戻って、国保連に請求を送信。この本を労働組合の学習会で使って、組合員が8人も集まる労働組合、なかなか珍しいっていうか、他にないかも。素敵2024/05/10

あさつゆ

0
能力主義から解放されたらみんな幸せになれるんじゃないかと思いました。何かができないことで権利が奪われたり不自由な生活を強いられたりすることが問題で、何かができなくてもだれがどんな状況なっても、安心して生きられる社会にすることこそ大事なんじゃないかな。 学校教育は、そういう理想とは正反対のことをやっている。子どもも教員も能力主義や評価に苦しめられていると思います。2022/08/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15791514
  • ご注意事項

最近チェックした商品