内容説明
老舗和菓子屋のひとり娘・日乃出は、亡き父が遺した掛け軸をとりかえすため、「百日で百両、菓子を作って稼ぐ」という無謀な勝負に挑む。しかし、連れられたのは、客が誰も来ない寂れた菓子屋・浜風屋。仁王のような勝次と、女形のような純也が働くが、二人とも菓子作りの腕はからっきしで――。はたして日乃出は奇跡を起こせるのか?いつもひたむきな日乃出の姿に心温まる人情シリーズ第一弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
59
明治初期、横浜の菓子屋で活躍する菓子職人の物語です。日乃出16才は、江戸は日本橋の老舗菓子司橘屋の一人娘として、父仁兵衛に愛されて育った。その橘屋が、父が最後の将軍である徳川慶喜の頼みで書状を五稜郭に立て籠もる榎本武揚に届ける途中、白河の関で徳川に反対するものに殺された。それから橘屋が、潰れた。2023/09/14
はにこ
22
面白かったー。親が亡くなり、嫌な叔父夫婦と元番頭に全て奪われた日乃出がボロボロのお菓子屋を再生させていく。何も出来なくてお金も無かったお店が日乃出の情熱と勝次、純也、三河屋に支えられながら立派になっていくのがとても良かった。とても胸がスカッとする結末だったけど、続編では新たな困難に立ち向かうのかな。2020/11/25
るぅく
15
ポプラ文庫で出ていた本を加筆修正して、掌編が追加された新装版。前版既読でしたが、改めて読みました。お嬢様だった日乃出が、家族を亡くして和菓子を作りながら再出発していく。新装版、読み進めていこうかな。あ、掌編では、はっきりと気になる方のお名前、出てましたね。2020/07/04
一五
11
明治2年 横浜で菓子屋橘屋再興に挑む日乃出。題がこれだし とうぶん浜風屋でやるんだろうな。元武士の職人二人と元お嬢 先は長そう2022/05/22
りょう
7
また、新しいシリーズに手を出してしまった。あれこらあって、100日で百両作らなきゃならなくなった日乃出ちゃん。それなのに、草刈りしたり、掃除したり。あたしだったら、これはできないわ。最後に慶喜に会ったり、ちよっとあり得る?とか思うけど日乃出ちゃんの頑張りに免じてゆるそう。次巻も楽しみ!2022/12/06