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内容説明
ずっと、僕のそばにいて。
時は1945年。美しきチベットの僧院で少年たちは出会った…。
苛烈な運命に翻弄されることを知らずに…。
父と共に「シャングリラ」を目指し、旅を続けていたダワ。
しかし、とある僧院で父親はダワを残し去って行ってしまう。
1人残されたダワは、僧院で出会った少年僧ドルジェらと共に、
沙弥(見習い僧)として生きていくことに――。
動乱前のチベットを舞台に描く、はかなくも清らかな愛の物語。
<登場人物紹介>
ダワ……名前は「月」を意味する。父親と2人で巡礼の旅をしていた。男の子だが、女の子の格好をさせられていた。
ドルジェ……名前は「金剛」を意味する。僧院でダワと父親に出会い、その後置いていかれたダワを友人として気にかけている。
【目次】
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
僕たちの部屋へようこそ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つっきー
4
主人公は幼い頃、父との旅の途中で僧院に置き去りにされた美しい少年。そこで修行をする子供たちと共に勉学に励みながら父を待つが、どうも迎えが来る様子はない。 巻末に記された膨大な参考文献に裏打ちされた、チベットの文化や僧院の描写に引き込まれた。 続巻が楽しみです。 2020/05/27
erie
3
タイトルの構成は風と木の詩っぽい感じ。こう歴史の大きな動きと日々の人の心の動きを両方描ける人はなかなかおらず、すごいなあと思う。未知の歴史、文化を知る楽しみとそれぞれの人物の思惑、心の動き、成長を追う感情的な楽しさを味わえる佳作であった。2022/09/10
芙蓉
3
Twitterで気になって購入。チベットの寺院が舞台。絵が綺麗。この描き込みの感じは森薫さんの「エマ」や「乙嫁語り」を思いおこす。2巻で完結なのだがさてどうしようか2020/08/29
Hisatomi Maria Gratia Yuki
2
少年僧の暮らすチベット寺院の世界の描き込みが凄い! そのおかげで文字通り、物語の奥行きが広がります。寄る辺なき身の子どもが密度の濃い寺院から荒野を望むシーンは、泣けてくる。どこかで作者ご本人も書いてましたが、「印刷すると潰れてしまうと思っても、描き込んでしまう」のだそう。十分、その効果は現れていると思います。2020/07/11
ガオ
2
美しい本でした。内も外も。読後完全に心が持っていかれて眠れなくなる。1945年、チベットの僧院に置き去りにされた少年が見習い僧たちと共に成長して行く長い物語。壮大なチベットの自然、荘厳な僧院、信仰、文化、その描写と、少年たちの繊細な心の動きが本当に丁寧に描かれていて、物語的にも物理的にも密度、深度のある本。主人公ダワ(月の意)とドルジェ(金剛の意)の深い絆、それ以上の繋がりが綺麗で哀しい。歴史的に今後、苛烈な運命になるんだろうけれど、ふたりの幸せを考えずにはいられない。次巻で完結。装丁は安定の川谷康久氏。2020/05/30