内容説明
ストリート・アートとはなにか? 美術品となったサイ・トゥオンブリから、路上に名前を書き、消され、書き換え、書き換えられる街中のエアロゾル・ライティングへ、そして高値で取引される匿名作家バンクシーの作品まで。都市・美術・ストリートという三つの切り口から、さまざまな作家・作品を参照しながら、ストリートの本質と、その面白さについて語る。バンクシー展をより楽しむために!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
42
選書で体系的なジャンル批評ないし研究書だと誤認させているのは罪が重い。中身の形式は著者に関心のある読者が購入しそうなエッセイ集になっている。それは企画者と編集者のせいで、著者のせいではない。気を取り直して虚心坦懐に慣れないジャンルを読むと、案外と視野が広がる割には読み易く開かれた文章なので好印象だった。皆ジャンルとして社会的、美術史的に定位させることで知識としてコレクションしたいと思っているのだろうが、そうはさせないで安易な人間の欲望から逃れつつ境界を越境するのが本来の都市とストリートにおける美術だろう。2025/06/20
Tenouji
9
バンクシーや、ストリートのグラフィティについて知りたかったのだが、あまり書いてない。2020/10/06
TOMYTOMY
2
00年代の実体験とともにある歴史は貴重。 バンクシーがやたらもてはやされる中で堅実な論考。いわゆる「美術」との接点と乖離2023/07/24
ムチコ
2
いろいろな媒体に書き溜めたもの。大山エンリコイサムの作品を(良し悪しではなく)「わかる~」と思ったことがないんだけど、大山エンリコイサムの文章は相当平明に書かれていた。ネイルビルが「自らの意思ではなく周りによってそうなる」ものである、とかは後に出てくる境界線の話につながるし、あとバスケになぞらえて人体の動きは本体(ボール/作品)のためにある、というくだりも具体性のある表現で面白かった。2021/09/06
K.C.
2
ストリートアートについてアーチスト自身が書いた本。グラフィティ(筆者は敢えてそう呼んでいない)の背景、現代美術の意味などを解きほぐす。難解な部分もあれば、スッと入る部分もある。グラフィティにはあまりいい思いはないものの、ヒップホップのバックグラウンドでもあり、興味もあった。その意味で勉強になる。2020/05/05
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