内容説明
百五十年前のロンドンを「見えない敵」が襲った!大疫病禍の感染源究明に挑む壮大で壮絶な実験は、やがて独創的な「地図」に結実する。スリルあふれる医学=歴史ノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
137
分かりやすく読みやすく、内容が濃い良書。1854年のソーホー(貧民窟)での突然の大量死を調べる階級差を乗り越えて医者になったスノーと地元を歩き回る牧師。彼らがその原因は汚物の瘴気ではなく水の中にあるとした。後にそれはコレラ菌とわかる。スノーが死者の数を記した地図の遺産で、今は集められたデータは各機関がウェブサイトにアップしている。エピローグ後半で懸念されている新興感染症への懸念が現実になったのが、今の世界だと震え上がった。コメント欄には、本著の中から覚えておきたいことを記憶のために。2020/03/25
ケイ
126
読書会準備のための関連本として再読。1854年にコレラの死者が出たブロード・ストリートは、ソーホーエリア。1665年、ロンドン大ペストの時、クレイブン伯爵が貧者のために共同住宅と共同墓地を作った土地。最終的に4000人の人が投げ込まれた。その200年後、毎週何十人と亡くなっていく 。コレラ菌を顕微鏡で見つけられずも、感染者の居住区、生活パターンを地図を用いて調べ歩き、原因は水にあると判断したジョン・スノウ。公衆衛生学、疫学の父。統計を分析に用いた黎明期。当時も責任のない人は好きなことを言っていたようだ。2020/04/19
あきぽん
73
本屋に積んであって気になり買った本。難しかったけど面白かった。19世紀半ばのロンドンで蔓延したコレラの収束のため、常識を覆すべく「探偵」する、無口な麻酔科医とコミュ力抜群の副司祭。2006年刊だけどエピローグでこれまたコロナ禍の予言めいたことが書かれている。2020/04/27
てつ
52
この時期に読んだのはたまたまに近い。日本で言えば幕末の時期に、コレラについてなにも分かっておらず、なおかつ、大都市ロンドンの衛生状況がものすごくひどいものであったことに驚愕。カミュやデフォーのペストもいいがおすすめです。2020/04/24
miel
32
19世紀半ばのロンドンで局地的に発生したコレラとの戦いに挑んだ医師と副司教のルポルタージュ。まだ医学が科学ではなくオカルト寄りとされていた時代ならではの葛藤、コレラの特定から発生源を調べる地道な調査、立場の異なる2人の英雄が、それぞれのアプローチでコレラに対峙するミステリは大変興味深い。その教訓が現代の公衆衛生に与えた影響は計り知れない。そして、都市機能における危機管理にもつながることが記された後半は、少し胸が熱くなる展開に。読み応え抜群の大作で満足な読了感。2025/10/21
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