壊れた魂

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  • サイズ 46判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622090328
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1938年秋、東京。思想統制によって父を逮捕され、たった一人の肉親を永遠に失った少年、礼は兵隊に破壊された父のヴァイオリンを携えて、父の友人マイヤール夫妻とともにフランスへ渡る。
60余年後。弦楽器職人としてパリに工房を構えるジャック・マイヤール=レイ・ミズサワは、新進ヴァイオリニスト山崎美都理を通じて、踏み込んできた隊の中で唯一、父を救おうとした「クロカミ」中尉の戦後と、死までの人生を知る。そして、礼が12年の年月を費やして修復・再生し、美都理の手に託された形見のヴァイオリンが1938年のその日に父が奏でた曲の調べをホールに響かせたその瞬間、ひとつの円環が閉じ、新しい生が始まろうとしていた……
日本に暮らす日本人である著者がフランス語で書き、出版後、またたく間にフランス国内はもとより各国で高い評価を得た小説、?me briseeを著者自身による翻訳で贈る。

内容説明

1938年秋、東京。思想統制によって父を逮捕され、たった一人の肉親を永遠に失った少年、礼は兵隊に破壊された父のヴァイオリンを携えて、父の友人マイヤール夫妻とともにフランスへ渡る。60余年後、弦楽器職人としてパリに工房を構えるジャック・マイヤール=レイ・ミズサワは、新進ヴァイオリニスト山崎美都理を通じて、踏み込んできた隊の中で唯一父を救おうとした「クロカミ」中尉の戦後と、死までの人生を知る。そして礼が12年の年月を費やして修復・再生し、美都理の手に託された形見のヴァイオリンが1938年のその日、逮捕の直前に父が奏でた曲の調べをホールに響かせたその瞬間、ひとつの円環が閉じ、新しい生が始まろうとしていた…日本に暮らす日本人である著者がフランス語で書き、出版後、またたく間にフランス国内で高い評価を得た小説、^Ame bris´eeを著者自身の翻訳で贈る。

著者等紹介

ミズバヤシ,アキラ[ミズバヤシ,アキラ] [Mizubayashi,Akira]
水林章。1951年山形県生まれ。東京外国語大学フランス語科卒業。1973年よりフランス、ポール・ヴァレリー・モンペリエ大学に留学後、東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。1979年よりパリ高等師範学校ENS‐Ulm留学。パリ第7大学博士課程修了。第三期課程博士。上智大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

73
この作品は、憲兵に父親を拉致された少年と、壊されたヴァイオリン、二つの魂の再生の物語だ。心から愛してくれる養父母がいて何不自由ない暮らしをしていても、主人公は父親のヴァイオリンを手放せなかったし、一人ぼっちになったとき犬が寄り添ってくれたことから犬無しの生活は考えられなかった。そして、自分自身に一区切りをつけられるようになるまでに40年以上かかった。それでも、彼は幸せな方なのだろう。戦争によって壊れた心のままで死んでいった人々も多いのだから。2021/10/21

かもめ通信

16
音楽と物語が合わさって見事に紡ぐハーモニー。 音楽も小説も、時間や空間の隔たりをやすやすと飛び越えて、人と人の心を通わせることができるものなのだと、改めて感じ入った。2022/05/18

くさてる

16
なんだか不思議な読後感だった。小説とは思えない、距離感というか、淡々と連なるエピソードの連続感になかなか入り込むことができないまま終わった感じ。怒り、愛、運命という事実関係をこうやって並べました、というノンフィクションを読んでいるような気分だった。私がクラシック音楽にまったくくわしくないせいもあるのだろうか。2022/01/16

coldsurgeon

10
フランス語で書かれた物語を著者自身の手で翻訳したこの小説は、日本国家の狂信的暴力性・思想統制により生じたひとつの事件が引き金となる。魂柱まで壊されたバイオリンの再生のために職人トンある主人公の想いは一途だ。音楽を楽しむ人、演奏家、楽器職人などの音楽そのものを形作るものを導き手に、長い時間を超えて人々をつなぎ紡がれた物語であった。以前から気になっていただけに、読み終えて、心が大きな手に包まれたようだ。2022/12/04

チェアー

8
氷が滴って落ちてくる水滴のような言葉とリズムを感じる。それがフランス語から訳した文章だからかは分からない。胸がすっとするのだ。第1章を読んだだけで好きな小説だと分かった。ページを閉じて感嘆のため息をついた。読み終わるのが怖くて休みながら読んだ。 2023/08/08

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