鵜野森町あやかし奇譚（二） - 覚之章

著者名：あきみずいつき

PHP研究所（2020/03発売）

• ISBN：9784569900018

内容説明

それは、「あやかしモノ」史上、もっとも優しい物語――。小説投稿サイトエブリスタで人気を博したノスタルジックファンタジー、待望の第二弾！　あやかしに憑りつかれた少女・咲の心を救った、高校生の朝霧夢路と猫又のサクラ。ある日、夢路と咲が通っている喫茶店「アイレン」に、店主のかつての恋人で、二十年以上前に亡くなったはずの「伶花」と瓜二つの女性が現れる。伶花の幽霊だと考えた夢路と咲だったが、サクラはそれをきっぱりと否定して……。彼女の正体は何なのか。そしてその目的とは。人と怪異がひっそりと共存する町で起こる、切なくも温かい“奇跡”を描く物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[はつばあば]

今回はまぁ妖と言うかサトリ・・人の想いが姿になって登場・・といいますか。どうして神社と猫が揃うと妖モノになるのでしょうね。私達の周りには、凡人にはわからない色々なことがありそうですね。それがいいのですが。若い頃の宗一郎さんと洋子さん、？洋子さんと変換した時妖狐となったが・・もしやその血筋を引く者？(笑)そんなこと在るのか無いのか。まだまだ続きそうな予感が・・。でも咲ちゃんが夢路君を引っかいたりつねったりする描写はお断りしたい。それはサクラだけの特権として欲しいです(ーー;)。

2021/06/11

[寂しがり屋の狼さん]

あやかしにとり憑かれた少女『咲』の心を救った、夢路と猫又のサクラ。ある日、夢路と咲が通う喫茶店「アイレン」に、二十年以上前に亡くなった店主のかつての恋人、伶花と瓜二つの女性が現れる。伶花の幽霊だと思う夢路と咲だったが、サクラはそれをきっぱりと否定して…。彼女の正体、目的に秘められた切なくも温かい事実とは。人と怪異がひっそりと共存する町で起こる奇跡を描く、シリーズ第二弾。(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)咲ちゃんが可愛い。

2024/10/29

[Kei.ma]

・・・さん、と叫び店を飛び出した圭一さん。いきなり妖い気配に包まれる。猫又サクラは娘姿のまま猫缶を所望する、主人公夢路は冴えるのかボケているのか分からないところは相変わらずだ。だが、マイ・フーリッシュ・ハートのメロディが聴こえてくると、恋人咲の活躍が眩くなる。解くべき謎は圭一さんの恋人を名乗る女の実体だ。結界の中で女の本心を探るサクラ。そして迎えたクライマックスは、まさかのジャケットの絵そのもの。そして、ラストシーンの鉄則は守られていた。そう、ハッピーエンド！だが、喜んではいけない。謎はまだまだ多い。

2020/05/02

[misalyn]

夢路君と日野さん、サクラの世界にハマって一気読み。今回は喫茶店アイレンの圭一さんと元恋人伶花さんがメインの話だったけど、切なくなったり温かい気持ちになったり…楽しかった。しかし、これで終わりじゃないよね？洋子さんや淑乃さんのことも分からないことだらけだし、夢路君と日野さんの関係も気になる。シリーズ化決定ですよね？

2020/06/19

[ホシナーたかはし]

相変わらず面白くて悲しい物語。宗一郎さんと洋子さんの話は、まだ隠されている何かに沿って語られるのでしょうか。本巻の事を書こうとするとネタバレになってしまうので自重しますが一つだけ、「ブランコをこいだ日」(うしおととら参照)のオマージュのよう。

2020/10/07