集英社新書<br> 改訂版 著作権とは何か 文化と創造のゆくえ

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集英社新書
改訂版 著作権とは何か 文化と創造のゆくえ

  • 著者名:福井健策【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 集英社(2020/03発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087211160

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内容説明

ネットやSNSの発達で、著作権は芸術家や作家などのクリエイターのみならず、一般ユーザーにとっても身近で必須の知識になった。映像・音楽・出版・ネットなど産業や社会の動向さえ時に左右する著作権とはどんな権利なのだろうか。著作権はどのような場合に生まれ、具体的にどのようなことができ、そもそも何のために存在するのか。本書は、著作権を専門とする弁護士が、その基礎や考え方をシェイクスピア、ディズニー、手塚治虫などの豊富な実例でわかりやすく解説。著作権保護期間など最近の状況を盛り込んだ、ロングセラーの増補版である。

目次

はじめに 著作権とは何か
第一章 それは「著作物」ですか
第二章 著作者にはどんな権利が与えられるか
第三章 模倣とオリジナルの境界
第四章 既存作品を自由に利用できる場合
第五章 その権利、切れていませんか?
第六章 「反著作権」と表現の未来
あとがき
改訂版に寄せて
主要参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまやま

14
著作権でどんな場面が話題になるのかな、という意味で、例えば情報の教科書でみた話の深堀りにまずはおすすめできます。例もポピュラーなものをよく拾ってあり、社会的議論になった事件を回想できます。ロミオとジュリエットとウェストサイドストーリーの話は、シェイクスピア前の話まで事情を説明してあり、やはり文化は前史の上に成り立つことは理解できます。一方で著者自身は独占欲また自己実現欲求から自作の実演は翻案しないことを望むのも分かりますが、経済的利潤の重視は著者由来の問題でない部分も多そうです。 2021/06/20

大先生

12
「法律問題はたいていそうですが、著作権は特に絶対的回答は出にくいジャンルです」p109と指摘されていますが、正に仰るとおり。これ著作権的に問題ないですか?って聞かれたら、(単に自分が不勉強なだけだったとしても)判断分かれる可能性があるので著作権者の承諾取ったほうが無難ですと答える。これ君子危うきに近寄らずですから(無責任、役立たずともいう。苦笑)。と冗談はさて置き、情報の発信者になることのある人は、今どき著作権について一度は勉強すべきですね。知らないうちに、あなたも著作権侵害してるかもしれませんよ。2021/02/03

西澤 隆

8
実は著作権法はある意味ネットやってれば素人が絡む可能性がある法律としては最難関かも。海外法との関係、たくさんある各種権利、なにが著作物でなにが著作物でないのか。悪意のないフツーの人にとって「わかんないから全部使用許諾申請」したり、逆に「それ大変だから全く使わない」だとなにも文化に対して寄与せず生み出すものもない。だからちゃんと知って使おうという起点の本。H30改正も盛り込んでいるが「これで万全」にはならないのが著作権。でも考える上での用語や概念の整理としてはすごくわかりやすい「ここからはじめる」本なのです2020/04/27

Yuichi Tomita

6
「はじめての著作権法」が現行法の解説に徹しているのに対して、本書は、著作権が何のために存在するのか、どう保護すべきなのかについて述べられている。 コンセプトが違うので当たり前だが、現行法の理解には前者が向いており、著作権の存在意義やどうあるべきかについて考えたいという場合には本書という感じか。 考え方が中心であるため、少し散らかっている印象を受けた。「はじめての著作権法」を読んでから読む方が理解が進むかも。2020/11/30

ふたば@気合いは、心を込めて準備中

6
モノづくりの現場にいる者として、オリジナリティとはと、その創造主に対しての敬意をもつことの重要さを再認識することとなった。 裁判にまで発展する場合もあるほど、著作者は自分の作品に矜持を持っている。 何かを作る場合に、自分の中の自制心とプライドを常に総動員するようにしていたいと思う。 それにしても、著作権とは、複雑かつ多岐に渡るものであると知った。著者はほとんど入門編で、十分に説明できていないというが、この一冊だけでも自分には消化しきれない。しかし、いつも心の片隅に置いておきたいものだ。2020/03/31

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