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内容説明
<「水木しげる漫画大全集」FINAL SEASON!>
「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」といった代表作はもちろん、幻の貸本や新聞掲載の1コマ漫画まで、あらゆる水木漫画をコンプリート。未収録原稿や、カラーイラストなども余すことなく収録した唯一無二の完全版をお届けします。京極夏彦責任監修『水木しげる漫画大全集』第3期全35巻刊行開始!!
涙なくしては読めない、「河童の三平」完結編。「ストトントノス大王七つの秘宝の巻」後編から、「河童の三平短編シリーズ」、「猫の町」まで、壮大な三平の物語は感動の結末を迎える。さらに児童向け絵物語の「水泳大会の巻」「魔法だぬきの巻」も収録された、小さなお子さまにもオススメの一冊。★解説「童話や昔話のように、いつまでも」金子貴俊(俳優・タレント)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
19
数ある水木漫画の中でも『河童の三平』の人気が高いのは、おもしろいのは当然のことながら、読んでいて覚える好感があるからだ。それは、水木しげるが楽しんでこの作品を描いているのが素直に伝わってくることから来る好感だ。「少年サンデー」版の『河童の三平』は、テレビドラマ版とのメディアミックスにより始まった連載だが、ドラマ版のストーリーをまるで無視した内容が、水木がノッて描いていることを証明しているし、何よりもメディアミックスなんのそのという感覚がいかにも水木しげるらしくっていい。2017/02/04
∃.狂茶党
10
多分日本初で、ラブクラフトの漫画化をなしていらっしゃるので、いくつかの作品は、ラヴクラフトの影響があるのかも。 冒険活劇の後、短めの短編が続き、最終エピソードが、結構長めに描かれる。 猛烈な死の匂い。これまでのドタバタ劇から、非常に静かに、死の情景が綴られ、比較的貸本版に近く、結ばれる。 絵物語版併録。 こちらは唯一と思しきハッピーエンドバージョン。 作画のきめが細く、あまり締め切りにおいまくられていなかったのではないか。 死という理不尽な現象と付き合う物語で、これらは儀礼の過程なのかもしれない。2022/12/26
Fumitaka
2
ひょっとしてクラゲ妖怪とか「見たぞの木」(p. 43)とかは『ベルセルク』の海神様とか髭骸骨とかの元ネタだろうか。いま気がついたが少なくとも雑誌版『河童の三平』においてはスクリーントーンがあまり用いられていない。「魔城」(pp. 62-3)とかもそうだが、ジェームズ・オバーが言っていた「白と黒で描かれた漫画の絵」の力というものを思い知らせる。「河童どもをやっつけないと妖怪国の人民どもが革命をおこすぞ」(p. 85)妖怪もそういうのが心配なのか。『幽霊の手』は人ならざる嫁が真の良妻で短編『影女』っぽい。2024/09/21