内容説明
中央通信の道平記者は26年前に群馬の寒村を襲った連続殺人事件の捜査資料と対面し、再び動き出す。凄惨きわまりない他殺体の写真と唯一の物証である犯人の体毛。当時なかったDNA鑑定を行なうと意外な事実が……。天狗伝説の真相とは!? 70年代の世界情勢が絡む壮大なスケールで、圧倒的評価を得て大藪春彦賞に輝いた不朽の名作が双葉文庫で蘇る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momi
47
まぁ、何というか…とにかくスケールの大きな話には間違いないのかも…。26年前に起きた小さな村での未解決連続殺人事件!!犯人は天狗?!天狗伝説の意外な真相とは!? 冒頭からねっとりした不穏な空気感。ただただ見えない怪物に怯えながらも正体を知りたいだけに先を急ぐように読み進めていくが…昔何かのドキュメンタリー番組や特集番組で見たことのあるような話になっていき、ちょっと興醒めしてしまった。真相が明らかになる時…一人の女の人生が浮き彫りになり私は彼女のことが不憫でならなかった…ただそれだけ…。2020/03/12
花ママ
42
柴田さんといえば、ノンフィクション作家というイメージだったけど・・〈TENGU〉というタイトルに惹かれた。一気に読了。面白かった。新聞記者の主人公が、26年前の未解決の連続殺人事件を再調査するところから、物語は現在と26年前を行きつ戻りつしながら真相に近づいていく。天狗伝説に始まり、ベトナム戦争・米軍と物語は広がり、最後は、やや荒唐無稽と思われる結末に着地した。2020/04/04
kousei
9
大藪春彦賞がハードボイルドジャンルでどの程度箔がつくか分からないが、面白かった。UMAネタというだけでもワクワクするが、決して荒唐無稽ではなく、天狗とは何か、米軍やベトナム戦争時代背景や閉鎖的な山あいの部落など舞台設定も申し分ない。主人公道平の過去と現在が行きつ戻りつ、真相に迫る。盲目の美女、彩恵子が悲しい。最後の最後はちょっとやり過ぎかな。2022/01/26
月うさぎ
8
カッパを読んだ後なので、奇想天外?とは思わずとにかく正体は?と、焦らされ読み進めました。途中スケールが大きくなり???エロ?と迷いながら振り回され………… ラスト稲妻と共に鳥肌が立ちまくり! 彩恵子、道平、ボーマン皆が愛おしい~~最後まで読んで良かったです! 2020/10/21
そちゃ
6
グイグイ読めた。最初から好みの展開だった。閉鎖的な村。明らかに人間の仕業ではない猟奇殺人。記者の謎解き。盲目の美女。怒涛の展開だったのに、予想外の大風呂敷というか、科学的に伝奇物を語ったというか。ベトナム戦争調べたのにそっち?!という展開。随分壮大な話として終わった。2020/03/15
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