東京バックビート族 林立夫自伝

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東京バックビート族 林立夫自伝

  • ISBN:9784845634798

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内容説明

“バックビート族”が躍動する昭和の東京を舞台に、
後に日本のポップスの土台を形成する音楽家達との出会いの中で、
自らの音楽観を追求し、葛藤しながらもしなやかに時代を駆け抜けた。
今なお音楽シーンの最先端を走り続ける林立夫の半生記。

1970年代初頭から、現在に至る日本ポップスの新たな“起点”となり活躍し続けてきた名ドラマー、林立夫の自伝。50s少年期から60s学生時代、小坂忠や松任谷正隆らと組んだフォー・ジョー・ハーフを端緒に、キャラメル・ママ、ティン・パン・アレーを経てスタジオ・ミュージシャンとして一時代を築き、80年代“引退”にともなう第二の人生、そして、90年代の復帰から現在の活動まで、あらゆる時代を通して、いかにして音楽的な創造力やセンスを培い、どんな想いで各時代を駆け抜けてきたかを、本人の語りによって明らかにする。青山育ちである著者がさまざまな人間関係を築いた“昭和・東京”、そこには、50~60sのR&Rやポップス=“バックビート・ミュージック”に多大な影響を受けた“ギャング”たちがいた。彼らがその後、日本のポップス界に残してきた功績はあまりにも大きい。荒井由実、大滝詠一、大貫妙子、鈴木茂、高橋幸宏、細野晴臣、矢野顕子など、第一線のアーティストと共に、日本ポップスにグルーヴを刻み込んだ最重要人物である林立夫、その存在と生き方に今こそフォーカスするべきである。

◎本書に登場する人たち
荒井(松任谷)由実、安藤芳彦、今井裕、上原裕、内沼映二、遠藤賢司、大滝詠一、小原礼、大村憲司、金延幸子、かまやつひろし、カルロス・サンタナ、桑名晴子、桑名正博、小坂忠、小林泉美、今剛、斎藤ノヴ、坂本龍一、佐藤博、鈴木茂、高橋幸宏、高水健司、寺尾聰、中山ラビ、沼澤尚、深町純、ブレッド&バター、細野晴臣、マイク・ダン、松任谷正隆、松原正樹、MANNA、南正人、南佳孝、村石雅行、村上“ポンタ”秀一、矢野顕子、山本耀司、吉沢典夫、吉田拓郎、吉田美奈子、吉野金次(五十音順) and more

著者プロフィール
林 立夫(はやし たつお)
1951年5月21日生まれ、東京都出身。12才から兄の影響でドラムを始める。1972年より細野晴臣、鈴木茂、松任谷正隆とキャラメル・ママで活動を開始。その後、ティン・パン・アレーと改名し、荒井由実、南佳孝、吉田美奈子、いしだあゆみ、大滝詠一、矢野顕子、小坂忠、雪村いづみ、スリー・ディグリーズらの作品に携わる。70年代、パラシュート、アラゴンなどのバンドで活躍するが、80年代半ばに音楽活動休止。96年、荒井由実 The Concert with old Friends で活動再開。99年から始まったイベント「GROOVE DYNASTY」の企画・プロデュースを担当。2000年には25年ぶりに細野晴臣、鈴木茂と「TIN PAN」結成。2002年、音楽レーベル〈SOFT EDGE〉を設立。現在は細野晴臣、小坂忠、大貫妙子、矢野顕子、等の作品・ツアーに参加。2015年、世界的に活躍するドラマー沼澤尚と共に高橋幸宏、鈴木茂、他が参加するカヴァー・ユニット「AFTER SCHOOL HANGOUT」を結成。

目次

第1章:立夫の素(1950s~early 60s)
第2章:気づいたらレコーディング・ミュージシャンに(late 60s~early 70s)
第3章:キャラメル・ママ~ティン・パン・アレー
第4章:スタジオ・ミュージシャン繁忙物語
第5章:人生の第二幕
第6章:一度自転車に乗れたら忘れない!?
第7章:東京バックビート族から次世代の日本バックビート族へ

◎対談
高橋幸宏×林立夫
沼澤尚×林立夫
伊藤大地×林立夫

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

22
元Tin Pan Alleyのドラマーで、一時は音楽会から引退して後に再び活動を初めて、絶大な指示を集める、林立夫さんの自叙伝です。大瀧詠一、吉田美奈子、大貫妙子、荒井由実、等のバックで演奏をしていた、ドラマーです。ギターでいったらジョージ・ハリスンのように、ソロを弾きまくるんではなく、飽くまで楽曲(特に詩)に寄り添って、メロディーを活かす演奏に徹していたそうです。引退して居たのを引っ張り出したのがユーミンだったとは、今知りました。大瀧詠一さんの「ロックンロール・マーチ」のアドリブでの前奏は不滅です!2020/03/29

Wataru Hoshii

5
ティン・パン・アレーで活躍した伝説的なドラマー、林立夫さんの自伝。彼の背景が1960年代東京の中産階級の豊かな生活文化であったのは興味深い。長い間音楽業界から遠ざかっていた理由も語られている。私自身がドラマーなので、彼が何度も強調している「譜面を見るのではなく歌詞を聴く」「音楽全体の流れを感じると、リスナーとして自分の中に蓄積されたプレイが出てくる」といった指摘に深く同意。高橋幸宏、伊藤大地、沼澤尚というドラマーとの対談も面白い。こんなに音楽と生活が自然につながっている生き方は、ちょっと格好よすぎるけど。2020/03/24

TMHR ODR

1
Audibleで。おまけで林さんと小原礼さんのナマ声対談が聴けるのでお得。 細野晴臣関連を中心に何冊かこのテの著作は読んだが、これだけの名ミュージシャンたちが、本当に信じられないほど狭いコミュニティで出逢い遊び切磋琢磨していた、ということに改めてビックリした。林立夫と内田裕也がJohnny B Goodをネタに一晩呑み明かすって意外過ぎる!譜割より歌詞を意識したドラムを叩くというくだりは、細野大瀧らビート/グルーヴにうるさい人々とのセッションで感性も叩き込まれていることが前提の意識なんだろうなと思った。2023/09/01

peke

1
感性で演奏するってこういう人のことなのかな、というのを垣間見た気がする。音楽だけじゃなくて、ファッションだったりカッコ良いと思うものを吸収したからこそできる演奏っていうのもあるんだなと思う。2020/02/29

あっちゃんのパパ

0
評価=3:林立夫氏の幼少時から大学、プロになるまでは非常に興味深く読むことが出来た。田舎出身の私から見るとやはり東京っ子って違うなと羨ましい限り。あの頃、音楽をやれたのは比較的裕福な家でないと無理だったと思う。林立夫氏は東京人なので関西人のような泥くささはまるでなくて生活にも余裕があるように思えた。2020/10/27

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