青い枯葉~昭和ミステリールネサンス~

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青い枯葉~昭和ミステリールネサンス~

  • 著者名:黒岩重吾
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 光文社(2020/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334779498

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内容説明

大阪立売堀で機械器具の会社を営む橋田は、人生最大の危機に直面していた。20年をかけて築き上げた会社が詐欺にあい、倒産寸前にまで追い詰められていたのだ。もはや金策も尽き、旧知の同業者に、愛人の秘書・由美子を差し出すほかに道はなかったが……。男達の欲望の間で生きる薄幸な女を描いた表題作等、社会の歪みの中で蠢く人々の闇をあぶり出す傑作7編!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

kiiseegen

10
黒岩ミステリー短編を 7つ 復刻で読めるとは嬉しい限り。昭和ミステリールネサンスシリーズの 5冊目らしいが、いやぁ面白かった...西成ものをもっと読みたい...。2019/12/17

JKD

8
昭和の匂いがプンプンする時代のドロドロ色恋事件の短編集。住吉神社とか今宮あたりのリアルな情景描写や、当時の夜の世界などノスタルジックな雰囲気を楽しめました。2020/01/13

鈴子

7
図書館で予約して借りた。閉架した本で表紙も無くなり、紙も黄茶になり、当時のフォントは細く、夜の電気スタンドでは、まぁなんと読みづらかった。ただ、こういった文庫本の持つ雰囲気と昭和の男女の話が松本清張ぽくて、なかなか良かった。女性の話言葉が気取っている感じで、当時の人って、実際こんな風に会話してたんでしょうかねぇ。2021/02/17

ライム

6
真面目に働きある程度出世した昭和の中年の会社員たち。せっかく得た地位を棒に振る危険を賭してまで、何故事件を起こさずにいられないかの、人間の謎を検証できます。金策に苦しむ社長への取引先が出した無茶な要求、偽情報により左遷された者の復讐、失踪後にスラム街で死んだ社長…その事件の背後にはいつも女性:美人秘書や妾、ホステスさん達が潜み、鍵を脱ぎっている。「双恋の蜘蛛」の、妻の浮気を疑い悩む社長が部下に尾行させた話が、最も予想外の展開と結末となり爽快でもあった。2025/08/15

カノープス

5
粒揃いの短編集。黒岩重吾と大阪…過酷な環境での生活がもたらした、強いリアリズムと人間に対する深い洞察。それは欲望、愛憎、葛藤を深く抉り出し、男女の濃厚な愛欲、社会的抑圧の中で生きる人々の心理を緻密に描き、読む者に強い感情移入を促す。金や権力に翻弄される人間の姿が繰り返し描かれていて、それは大阪という商業都市の喧騒や生存競争の中で培われた視点と言えるだろう。大阪は単なる舞台設定を超え、黒岩の文学を支える精神的な土壌だった。彼の作品を通じて、大阪という都市のかつての息吹が今なお感じられるのは、その証左である。2025/03/17

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