内容説明
シングルマザーのレイチェルの娘が誘拐された。何者かから、身代金をビットコインで送金し、他人の子どもを誘拐しろと指示されるレイチェル。レイチェルが誘拐した子供の家族がまた身代金を払い、その家族がさらに別の子供を誘拐すれば、娘は生きて解放される。失敗すれば殺されてしまうというのだ。 謎の人物が仕組んだこの連鎖誘拐システム〈チェーン〉に組み込まれてしまったレイチェルは、無関係の子供の誘拐計画を試みることに……被害者から加害者へと変わってしまった彼女の運命は!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
271
おそらく一年以上積んだままになっていた作品。ショーン・ダフィーのシリーズとは大きく世界観が異なり、読み口もかなりライト。潔く、設定の斬新さだけで一点突破してくるタイプの、単体作品らしい単体作品。翻訳物なので判断に悩むところはあるが、著者は、女性の描き方があまり上手くないように思え、主人公の心理描写がわかりやすすぎるというか、ノッペリとして感じられた。しかし、章分けが細かく、ハイスピードで進行するので、そこまで気にはならない。下巻の頁数も少ないので、二転三転するわけではなさそうだが、展開が楽しみ。2022/10/31
海猫
118
冒頭から事件が起こり、その後はひたすら展開するのでノンストップで読める。誘拐の被害者であり加害者にもならざるをえない、異常なシチュエーションに叩き込まれたシングル・マザーのレイチェル。状況としても心理的にもかなり嫌になりそうな内容だが、意外なほど読んでいてストレスがない。ひたすら行動を追う描写が生々しく、シンプルな構成もあってサスペンスフルにぐいぐい読ませる。まずは一気に上巻を消化。風呂敷の広げようは抜群に良いので下巻の畳みよう次第。そうそうたる作家陣が帯で絶賛しているので、期待したい。すぐさま下巻へ。2020/04/04
nuit@積読消化中
104
なるほど、ありそうでなさそうな、いや、でも実際も私たちが気がついていないだけで、すぐそばにこのチェーンは存在するのでは?と思えるような次々に連鎖誘拐させる仕組みを考えだしたこの首謀者の目的ってなんだろう?まだまだ中盤。下巻へゴー。2021/01/20
のぶ
95
まだ上巻を読む限りだが、大胆な発想のユニークな誘拐劇のようだ。シングル・マザーのレイチェルの娘、カイリーが誘拐されるところから物語は幕を開ける。解放する条件は、次の子供を誘拐しろというものだった。まだ上巻では全貌が見えないが、この連鎖誘拐がタイトルの「ザ・チェーン」になっているようだ。カイリーを誘拐した加害者も実は被害者だったのか?そのあたりがまだ明かされず、先の展開が気になる構成になっている。上巻ではレイチェルの行動がどんな意図を持っているのかこの先が気になっている。感想は下巻で。2020/04/25
ケイ
89
これ、あの作家がほんとうに書いたの? 映画にするための脚本的なものを書いてと頼まれたのかと思うような展開。後半は、見届けずにはおれないけれど、ね。2020/10/26
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