MPC IMPACT! テクノロジーから読み解くヒップホップ

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MPC IMPACT! テクノロジーから読み解くヒップホップ

  • 著者名:大島純【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • リットーミュージック(2020/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784845634651

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内容説明

もしあの時代にMPCがなかったら
ヒップホップの未来は、大きく変わっていたかもしれない――

ヒップホップのトラックメイクの歴史を変えたと言っても過言ではない機材である、AKAIのMPC。このサンプラーとドラムマシンとシーケンサーが一体となったこの革新的な機械は、ヒップホップ・シーンに大きな衝撃を与え、多くのトラックメイカーがこれを使用して、数々の名盤を生み出しました。
このMPCをはじめとしたテクノロジーが、どのようにヒップホップという音楽に関わって来たのか――ミュージシャンという“使い手”と、エンジニア/開発者といった“作り手”の両面から、その歴史と経緯を辿っていきます。

目次

1章 ニューヨークとヒップホップ
解雇宣告からすべてが始まった/ブルックリン/日本製の三種の神器/ヒップホップとMPC/ヒップホップとテクノロジーの重要人物たち/サウンドから読み解くヒップホップ

2章 世界を変えた若きテクノロジーの革命家たち
焼け野原の町工場から世界の音響メーカーへ/ロジャー・リンに会いにカリフォルニアへ/テクノロジーに目覚めたミュージシャン時代/スティーヴィー・ワンダーがくれたヒント/リンにとって初のドラムマシンLM-1の誕生/LM-1がヒットした3つの理由/既存の技術を応用するリンの創作哲学/LM-1とオリンパスPENの類似点/ドラムマシンの歴史/AKAIに繋がるニューヨーク発のサンプリング・テクノロジー/ミュージシャンの感覚が生み出した個性派ペダル/テープを用いた世界初のサンプリング・マシン“メロントロン”/高級ワークステーションから派生したデジタル・サンプラーの原型

3章 ディスコから産まれたヒップホップ
ディスコとレゲエの融合/ディスコの成り立ち/ニューヨークに持ち込まれたディスコ/アンダーグラウンドからポップへと台頭したディスコ・ミュージック/荒廃したサウス・ブロンクスから/ヒップホップが産まれた日/パーク・ジャムから拡がったヒップホップ/ヒップホップを世界へと伝播したアフリカ・バンバータ

4章 ライブ・ショウからビートメイキングへ
複製されたメディアから産み出されるアート・フォーム/ブロンクスから派生したヒップホップ創成期/素人が作った初のヒット曲「ラッパーズ・ディライト」/初のメジャー・レーベル契約/黒人初の電子音楽家を目指して/パーティー・ラップとは一線を画した「The Message」/ランDMCとOBERHEIM DMX/サンプリングによるビートメイキングの始祖、マリー・マール/ディスコからヒップホップのビートメイカーへ/DJとプロデューサーの関係性/ビートの善し悪しは通行人が決める?/ヒップホップ史上に残るビーフ合戦〝ブリッジ・ウォー〟/「Eric B. is President」誕生秘話/ヒップホップ黄金期の始まり

5章 AKAI PROFESSIONAL設立
AKAI PROFESSIONALの誕生/エレクトロ・ハーモニックスが提示したサンプラーの技術/AKAI初のサンプラーS612/デジタル・サンプラーの歴史/根強く支持されるENSONIQ Mirage/目立つための〝ホワイト・ボディ〟/ヒップホップに愛されたSP1200/ピート・ロックとSP1200/SP1200とS950という定番の組み合わせ/ピート・ロックのベースラインの秘密/Skiが語る、S950のビープ音/ダーディなサウンドを決定づけたS950のフィルター/ヒップホップ界の最重要エンジニア/ア・トライブ・コールド・クエストとボブ・パワー/テクノロジーとともに進化するビートメイキング/ボブ・パワーの“低音論”

6章 AKAI MPCの登場
直感的なパッド操作を備えたLinn 9000/不安的な動作と倒産/AKAIとロジャー・リンとMPC/苦難を乗り越えて/4×4パッドを備えたMPC初号機/予想を超えたMPCのポテンシャル/ものづくりの視点から見たMPC/マリー・マールのメイン機材となったAKAI/LL・クール・Jとのビーフ、和解、そして大成功/AKAIで生み出した大ヒット曲「Mama Said Knock You Out」/マールを魅了した原音重視なサウンド

7章 MPCのもたらしたビート革命
MPC60ⅡとS950でヒップホップを革新した男/ポップスもロックも大好きなプリモ/DJプレミア、誕生秘話/サンプルに依存しない個性的なビートの構築/ヒップホップの代名詞、MPC3000の登場/JディラとMPCの出会い/Qティップに認められた才能/ディラとMPC3000が変えたATCQのサウンド/クエストラブを感化した“酔った3歳児のような演奏”/歴代のプロデューサーを研究、緻密なチョップ/ピート・ロックとディラの邂逅

8章 ヒップホップ 黄金期から社会現象へ
ヒップホップから産まれた新たな音楽シーン/R&Bのヒップホップ化/ニュージャック・スウィングの誕生とポップスへの波及/ヒップホップ・ソウルの流行/ポップなバッドボーイ旋風/第二黄金期のB.I.G.な新人/パフィの徹底したイメージ戦略/トラックマスターズが発見した、新たなサンプリングの潮流/サンプリングのルール/モー・マニー・モー・プロブレムス

9章 受け継がれるMPCというコンセプト
MPC 2000の誕生/サンプリング・ドラムマシンとしての完成型MPC 2000XL/二極化が進む1990年代後半のヒップホップ/アンダーグラウンドの台頭/新世代のMPCマスター/度重なる倒産、時代に翻弄されるAKAI/16のパッドというMPCのDNA/MPCはヒップホップを変えたのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こくまろ

2
ピート・ロックやマーリーマールのインタビューが貴重2020/09/16

shrzr

1
MPC視点のヒップホップ史、少なくとも日本語で書かれたまとまった本は見当たらないので貴重。興味深いインタビューも多い。類書がないだけにヒップホップ史と機材史、どちらにも目配せした内容になっているが、今後さらに機材とビートに深く切り込む著作が出てほしい。2020/04/05

神の味噌汁

1
読んでみた感想としてはやっぱりMPCは偉大だってのとJ.dillaの偉大さですね。そしてMPC使って色んな事を調べたりしてきたユーザーにとってはMPCの素晴らしさを再確認出来てその他のサンプラーにより興味を持ち、そして自分のMPCにより愛着が持てる本でした。よりSP1200とかは興味出た。読んでて結局MPCに触れたくなった。ちなみに余談ですが私のプロフィール画像はMPC1000。今欲しいのはMPC2000XLです(笑さぁもっと頑張ろう。そう自分で思えただけで名著。再読行き。2020/03/15

いとしい

0
途中から全てを忘れてしまった2025/04/06

河村祐介

0
80年代以降の民生機となった電子音楽によるダンスミュージックの爆発的な進化は、いわゆる楽器を演奏するミュージシャンや楽器設計エンジニアといった人々の思惑の外側にいたアーティストたちに、廉価汎用性で届いたことだよなーと改めて。2021/09/01

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