内容説明
こんな時、どうしますか?同級生の母親の不倫現場を目撃してしまったら?姉の婚約者が、ある犯罪の常習者だったら……。ある少年が遭遇する7つの出来事は、驚異のどんでん返し7連発。
1999年8月に文庫刊行以来、2度目の新装版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バネ
58
非常に居心地の悪い読後感であった。 コレは、自分の中に潜在的に持ち合わせているであろうダークサイドな面との対峙を余儀なくされたからかもしれない。 そういう意味では、薄い本だが、濃ゆい内容だったかも。2019/11/28
coco夏ko10角
27
7つの作品収録の短編集。20年以上前に発売された本の新装版。地の文は少なくてほとんど会話なんだけど、少年の感じてる不安が伝わってくるよう。『言いなさい』どっちで読むかで印象が…。2020/01/13
Tomomi Yazaki
13
ごく普通の日常の少年たちに訪れる非日常的な物語。題名とは裏腹なプチホラー的な話もあり、わたし的にはちょっと苦手な分野です。少年たちが見聞きする大人のずるさ、いやらしさ、秘密、そして弱さ。子供特有の残酷さは、本当の痛さや苦しさを知らないが故、時折おとなの想像を超える。罰ゲームでの身の毛もよだつ残酷な内容は読むのが躊躇われるほど。幸いにも会話が多い小説だったので、違う意味で、一気読み!ホラー好きには物足りないかも知れませんが、やはりわたしには、ちょっと・・・。2020/02/03
k&j
7
初読みの作家さん。装丁とか帯で気になって何となく手に取ってみましたが、軽く読める感じの短編集でした。どれも男子中学生がちょっとした事件に巻き込まれる話ですが、この年頃特有の不安定な感じが妙な気持ち悪さを演出しています。これくらいの子の無邪気さが抜けて大人っぽくなった感じって、ちょっと感情が読めないような怖さがあるんですよねー。その感じが上手く不穏さに繋がっているというか。個人的には結構面白かったです。2019/12/18
エリ本
6
性善説を信じてる。だからその後の人格形成はその子の環境が大いに影響すると思うのだ。身勝手な大人に傷つき、心を蝕まれた子供を見るのは嫌だな。嫌な話ばかりだけれど、大人として考えさせられる話が多かった。2021/04/13